※本記事には『ゴッド・オブ・ブラックフィールド』第200話のネタバレが含まれます。まだ読んでいない方はご注意ください。
前回の199話では、恭弥がテロの危険を感じて、警備チームに警告を出しました。その中でも特に「ミサイル攻撃の可能性」に気づいた場面は、大きな転機でした。
そして迎えた第200話。発表会の会場には、本当にミサイルが撃ち込まれます。
しかも、それだけでは終わりません。上の階で爆弾が爆発し、武装した敵まで侵入してきます。
物語は、ただの会議の場から、一瞬で戦場に変わっていきました。次々に起きる攻撃の中で、恭弥が何を見て、どう動いたのか。
そして、戦いの後に何を決意したのか――。その一つひとつが、今回の話を深くしていたように思います。
見どころ1:ミサイルとC-4、二重の罠を即座に見抜く恭弥の勘と判断力
国際ホテルで行われていたユニコーン事業の発表会。その最中、恭弥は突如無線で警告を発します。
恭弥『現在この会場は携帯型地対空ミサイルの攻撃に脆弱である。もし緊急事態が起こるとすればミサイルが使われる可能性が高い』
©Kakao piccoma Corp.
この一言を皮切りに、場面は緊張の色を強めていきます。
しかも恭弥はすぐに「ミサイルだけではない」と察し、ホテルの上階にC-4を持ち込んだ者がいる可能性を指摘するのです。

普通なら、ミサイルの脅威だけで頭がいっぱいになるはず。しかし彼は、敵が「爆弾の情報」を使って何を狙っているのかを即座に読もうとします。
ここに見えるのは、単なる直感ではありません。
かつての傭兵として、何十回と命のやりとりをしてきたからこそ、わずかな違和感が「確信」に変わるのだと思います。
恭弥『8階から1階まで客室を全て調べろ。そこにC-4を持った敵が潜んでいるかもしれない』
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ここまで読んで、私が驚いたのは「もし自分が敵だったら」という視点を彼が持っているところでした。
誰よりも早く、誰よりも深く、相手の立場になって考える。これによって敵の攻撃方法を予測してみせました。
見どころ2:「終わった」と思わせてからの再爆発、恭弥の怒りが臨界に達する瞬間
テロリストたちを撃退し、総理もラノックも無事。
恭弥たちがその事実を確認し合う場面には、ようやく危機を乗り越えたような空気が漂っていました。誰もが、あとは会場から出ていくだけだと思っていたはずです。
けれど、恭弥の本能はそう簡単には納得していませんでした。
恭弥『警戒態勢を維持しろ!! ヤツらの確認はオレがする!』
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実際、恭弥が死体に近づいて装備を調べると、そこに仕込まれていたのは時限爆弾。敵は、会場ごと焼き尽くすために最期の刃を隠していました。
恭弥『逃げろ!! 時限爆弾だ!』
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この場面で印象に残ったのは、恭弥の「判断の速さ」そのものでした。
爆発物を見つけた瞬間、すぐに「逃げろ!!」と叫び、場の空気を一気に緊迫させる。このとき、彼が考えていたのは「どう動けば生き延びられるか」――それだけだったと思います。
特別な感情を挟む余裕もない。ただ即座に反応し、伝える。その一動作が、あの混乱の中で数秒の差を生んだのかもしれません。
そして爆発の後。倒壊した建物の中から這い出してきた恭弥の口から出た言葉は、叫びではありませんでした。
恭弥『テロに関わったヤツら全員——一人残らずぶっ殺す』
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この言葉には、感情をむき出しにした怒りというより、もっと芯の深いところから絞り出された「決意」がこもっていたように感じます。
つまり、これは「戦闘が終わった」のではなく、「恭弥の反撃が始まった」シーンだったのだと、私は思っています。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第200話
今回のテロでは、攻撃の手順がとても計算されていました。最初はミサイル、次に爆弾、そしてテロリストによる銃撃。どれも単独ではなく、順番に仕掛けてくる形です。
つまり、場を混乱させながら一気に壊す――そんな計画だったと考えられます。
恭弥の行動は、そこに真正面から立ち向かうものでした。彼は、誰よりも早く動き、仲間に指示を出して守り抜きます。
その判断力がなければ、今回の被害はもっと広がっていたかもしれません。
そして最後に、恭弥は「反撃する」と口にしました。これは事件の終わりではなく「始まり」の予告とも受け取れます。
次回、彼が誰に狙いを定めるのか。物語の軸が大きく動く気配がしています。
- 次回記事:201話:敵は何も奪えなかった、恭弥の勝利宣言
- 前回記事:199話:恭弥の推理が導くミサイル攻撃の可能性
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