※本記事には『ゴッド・オブ・ブラックフィールド』第224話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
前回は、恭弥が虎太郎との壮絶な死闘を制し、ナタで顔面を叩き割るという決定打で勝利を掴みました。その瞬間、彼は仲間たちに向けて反撃の号令を放ちます。
そして今回は、敵が総崩れとなる中で恭弥たちは戦いの収束へと進みます。限界を迎えた肉体と心、そこにあったそれぞれの想いが浮かび上がる展開となりました。
見どころ1:武器を離さぬ執念の恭弥
虎太郎を倒したことで戦況は一変し、恭弥たちは一気に優位に立ちました。
敵は動揺し始め、逃げ出そうとする者も現れます。その背後から恭弥が斬り伏せ、なおも士気を高めて仲間を援護し続けました。
しかし、虎太郎との激闘で恭弥の左手は限界を迎えつつあり、握力が低下して武器を落としかける場面も。布でナタを固定しながらなおも走り続け、目の前の敵を次々に倒していきます。
やがて戦闘が終息したにもかかわらず、恭弥は倒れた敵に何度もナタを振り下ろし続け、我を失った状態に。そこにダエルが駆け寄り、恭弥を羽交い締めにして制止しました。
ダエル「リーダー!!オレっす!」
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ようやく正気に戻った恭弥が辺りを見渡すと、立っているのは自分を含めてわずか七人のみ。
激戦の凄まじさを物語るような静寂の中、黒川は「医療チームを呼んである」と告げ、その場に座り込みました。
このシーンで印象的だったのは、虎太郎との死闘を終えた直後、左手の握力すら残っていない恭弥が、それでもなお武器を手放さずに敵へと向かっていく姿です。

布でナタを縛りつけてまで戦おうとする描写に、彼の覚悟と狂気がにじみ出ていました。
見どころ2:黒川が語る煉谷が挑発に乗った理由
恭弥は安西に頼んで氷室院長へ連絡を取り、病院へ行けないことを伝えた上で、現地まで来てもらうよう依頼しました。
電話を終えると、戦いの疲れが一気に押し寄せたように座り込み、ダエルと軽口を交わすひとときが訪れます。
その後、現場には救急隊が到着。重傷者たちが次々と運び出されます。
恭弥は極秘作戦にもかかわらず医療チームを呼んだことを黒川に確認しますが「テロリストと周防が手を組んでいた」という事実を盾に、事後処理にも自信を見せます。
煉谷の搬送時、黒川はかつての「モンゴル作戦」の失敗に触れながら、今回の戦いが持つ意味を語ります。
黒川「隊長はモンゴル作戦で敗北を味わった隊員たちを鼓舞してやりたかったのだと思います。今日この戦いに勝ち。私たちにもフランス外人部隊に引けを取らない実力があるんだと見せたかったのでしょう」
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恭弥はその思いを理解しつつも、まずは治療を優先するよう促しました。
やがて氷室院長が現場に到着。中に案内された彼は、目に映る惨状に言葉を詰まらせ、状況の深刻さを悟るのでした。
この場面で印象深かったのは、煉谷があえて無謀とも思える戦いに身を投じた理由が、黒川の口から語られる瞬間です。
煉谷が挑発に乗るように前線に立ち続けたのは、ただの意地や感情ではなく、かつての「モンゴル作戦」での敗北が根底にあったからだと明かされます。

仲間の士気を取り戻すため、自分自身の手で「まだやれる」と証明してみせたかった。その思いが、今回の戦いでの無言の行動に現れていたのだと思います。
黒川の「フランス外人部隊に引けを取らない実力を見せたかった」という言葉は、煉谷の行動が自己満足ではなく「部隊全体の誇り」をかけたものであったことを物語っていました。
それに対する恭弥の「だからこうして一緒に命をかけたんじゃないですか」という返答は、年齢や階級を超えた理解者としての敬意が感じられました。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第224話
- 激闘を終えた恭弥とダエルは束の間の休息を取る
- 現場に救急隊が到着し、負傷者たちが次々に搬送される
- 恭弥は極秘作戦にもかかわらず医療チームを呼んだ理由を確認する
- 黒川は「テロと周防の関係」で作戦の正当性を確保すると語る
- 煉谷が前線に立った理由が「モンゴル作戦の敗北」と明かされる
- 恭弥の「命をかけた」という返答に戦友としての敬意がにじむ
- 次回記事:225話:国際情報戦にロシアが加わる緊迫の情勢
- 前回記事:223話:恭弥と虎太郎の勝負決着
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