※本記事には『ゴッド・オブ・ブラックフィールド』第245話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
前回は、恭弥が安西たちに作戦参加の意思を確認し、煉谷への協力依頼を決めました。煉谷は快諾し、特殊部隊の手配まで約束します。
そして今回は、恭弥がダエルと喫茶店で再会。作戦の詳細や参加条件を伝える一方、胸騒ぎに襲われ、仲間たちの安全確保に動き出します。
見どころ1:訓練開始への準備着手
病室に入った恭弥は、入院している煉谷と久しぶりに顔を合わせました。お互いに元気そうな様子を確かめ合い、自然と笑みがこぼれます。軽く近況を交わしたあと、恭弥は「この国を脅かす全て」と戦うつもりだと真剣な表情で伝えました。
煉谷は、政府の支援は期待できないと現実を告げますが、恭弥はフランスが協力してくれることを落ち着いた口調で話します。
続けて恭弥は、戦闘訓練への協力をお願いしました。煉谷はすぐに了承し、特殊部隊まで手配してくれると心強い言葉を返します。
それから、煉谷は自分がこの職についてから5回立案された報復作戦が、いずれも国外からの圧力で実現できなかったことを打ち明けました。
だからこそ、今回は恭弥の行動に心から感謝していると伝えます。少し間を置き、煉谷はさらにこれからのためのアドバイスを続けました。
煉谷「ユニコーン事業の設立委員長の件だが・・・悪いことは言わない。引き受けろ。そうやって役職に就いて少なくとも私より高い地位にいるべきだ。今後きっと必要になってくるだろう」
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恭弥はすぐには答えず、考える様子を見せます。しかし心の中では、少しずつ深い流れに引き込まれていくような感覚がありました。

このシーンで印象的なのは、煉谷までもが恭弥に「ユニコーン事業の設立委員長」に就くよう勧めた点です。
過去には内閣情報官やラノックからも同様の話を持ちかけられています。
内閣情報官の真意はわかりませんが、ラノックや煉谷からの助言には「今のうちに高い立場を得ておけば、いずれ動きやすくなる」という意図が感じられます。
現在は二人のような高い地位を持つ人物の後ろ盾がありますが、それが永遠に続くとは限りません。時が経ち、その支えがなくなったとき、恭弥自身の肩書きや立場の高さが、大きな力となるはずです。

一方で、恭弥はこの提案にすぐ応じる様子はありません。戦うこと自体には前向きな恭弥ですが「今後もずっと戦い続ける」ことには否定的な印象を受けます。
今は面倒な役目を押し付けられているだけで、いつかは全ての問題を片付け、戦いの日々を終えられると考えているようにも見えます。
しかし、この場面では恭弥自身も、心のどこかで「もしかすると、これは終わらない戦いになるのではないか」という予感を抱き始めているのかもしれません。
見どころ2:恭弥の直感が抱える新たな課題
喫茶店で落ち合った恭弥とダエルは、まず互いの体調について言葉を交わしました。ダエルは負傷がほぼ治っているものの、先日のスミセン救出劇で傷口が少し開いてしまったこと愚痴をこぼします。
そこで恭弥は、次は自分から仕掛けるつもりであることを告げ、ラノックとの話を共有しました。今回の作戦では、基準に満たない者は置いていく方針を示し、ダエルにも例外ではないと冗談交じりに釘を刺します。
そのやり取りの最中、恭弥は突然胸の高鳴りを覚え、不穏な予感に包まれます。家族や仲間たちの安全を一通り確認し、ミシェルや白井にも警護をつけることを決めました。
恭弥「はあ・・・この胸糞悪い勘のせいで頭がどうにかなりそうだ」
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広がった人脈ゆえに直感の対象が絞れずイラ立ちを覚えながらも、恭弥は水曜日からの訓練開始を決意します。煉谷が特殊部隊を手配する予定で、その実力を見極めて選抜する計画です。

このシーンで印象的なのは、恭弥の直感の扱いづらさが際立ってきた点です。
これまでは発動すれば比較的対象を特定できていた印象がありますが、人脈が広がった今では、危険が誰に迫っているのか絞り込めなくなっています。
そのため発動頻度は上がっているにもかかわらず、対処の優先度や方法を決めるまでの時間がかかるようになり、結果的に直感の「切れ味」がやや鈍ったようにも見えます。
今後、直感の良さを保つためには、事前の情報収集や予防策の体制強化も必要になってくるでしょう。こうした変化は、戦闘力だけでなく指揮官としての判断力が問われる新たな段階に入ったことを示しているように感じます。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第245話
- 喫茶店で恭弥とダエルが再会し互いの近況を報告
- 恭弥が自ら仕掛ける作戦方針とラノックの話を共有
- 会話中に恭弥が強い胸騒ぎを覚え不安が広がる
- 家族や仲間の安全を確認しミシェルや白井に警護を手配
- 人脈拡大で直感発動の頻度が増すも対象特定が困難になる
- 対応の優先度判断に時間がかかり直感の切れ味が鈍化
- 今後は情報収集や予防策強化が課題となる
- 次回記事:246話:恭弥が拠点集約のためのビル計画を語る
- 前回記事:244話:恭弥が大使の命を守る決意を力強く宣言
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