※本記事には『ゴッド・オブ・ブラックフィールド』第266話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
前回は、恭弥たちが軍用機に乗り込み、ジェラールの案内を受けながら目的地に備え、隊員たちへ休息や装備について指示を出しました。さらに、万一の事態を想定して合図や連絡方法を取り決め、不利な状況でも冷静に準備を進めました。
そして今回は、カタールに到着した一行が輸送ヘリに乗り換え、移動を続ける中で恭弥が直感に従い作戦を変更します。胸騒ぎを抱えながらも降下を決断する姿が描かれていきます。
見どころ1:不安を拭えない恭弥の胸騒ぎ
深夜の軍用飛行機の中で、恭弥たちは目的地へ向かって移動していました。
ジェラールは現地の環境に合わせた戦闘服や物資を準備し、恭弥は全員に着替えや装備の徹底を指示します。戦闘が長引くことを考え、弾薬や食料、防寒対策まで細かく注意を促す姿は、リーダーとしての緊張感を漂わせていました。
恭弥(できる限りの準備はした。それなのに…胸騒ぎがいつまで経っても収まんねぇ)
©Kakao piccoma Corp.
準備を整えても不安は消えず、恭弥はダエルに表情を指摘されます。眉間に深いしわが寄り、仲間からも心配されるほどの様子でした。
やがて恭弥は休息を取ろうとベッドに横になり、そのまますぐに眠りに落ちました。次に目を開けたときには、すでに時間が経過しており、輸送機がカタール上空で降下を始めていました。到着地はカタールの米軍基地で、ここからはヘリに乗り換えて移動を続けることになっていました。
ダエルが差し出した軍用レーションを口にしながらも、恭弥の胸騒ぎは収まりません。彼は今回の作戦が危険なものになるという予感にさいなまれ続けていたのでした。

このシーンの中で描かれていたのは、準備を万全に整えてもなお拭えない恭弥の不安でした。
彼は仲間に指示を出し、リーダーとして冷静に振る舞いましたが、内面では警戒心を強めていました。眉間にしわを寄せた姿は、単なる気疲れではなく、本能的な危機察知を思わせました。
流れ全体を振り返ると、任務の困難さ以上に「仕組まれた危険」の存在が感じ取れます。移動手段の変更や周囲への注意は的確でしたが、それでも不安が消えない様子は、大きなリスクを暗示していました。
一方で、胸騒ぎが続く場面は直感以上の重みを持っていました。たとえ作戦が成功しても、最後に予想外のどんでん返しが待ち構えているのではないかという緊張感が伝わってきました。
見どころ2:嫌な予感が導いた降下命令
輸送機がカタールの空港に着陸すると、恭弥は隊員たちに時刻を正確に合わせるよう指示しました。
その後、一行は輸送ヘリに乗り換えて移動を開始します。移動の最中も恭弥の険しい表情は変わらず、周囲の仲間もただならぬ緊張感を感じ取っていました。
やがて恭弥は地図を確認し、目的地に到着する前に降下を命じます。徒歩での移動となれば丸一日を要するため、ジェラールは驚きを隠せませんでしたが、恭弥は強い意志で勘を信じる決断を下しました。
隊員たちも即座に準備を整え、次々と降下して周囲を警戒します。最後に恭弥が地上に降り立つと、輸送ヘリは帰投していきました。
その後、恭弥は全員を集め、緊急時には「アルファ」と「ベータ」という二地点に分かれて集結するよう指示を徹底します。さらに、危険を察知した場合は命令を待たずに引き金を引いてよいと伝え、成瀬には前方と後方の警戒配置を命じました。
恭弥(ヘリで行けば1時間の距離をわざわざ1日かけて歩いて移動する。時間に体力・・・それに物資を無駄にする行動だ。これが正しい選択なのかはわからない。だが——オレの勘がそうしろってうるせぇんだ)
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こうして一行は、目的地に向けて徒歩での長い行軍を開始したのでした。

この場面で描かれているのは、恭弥が理屈を超えた勘に従い、目的地の手前での降下を選んだ瞬間でした。
効率を無視した判断ではありましたが、その選択は嫌な予感が外れないことを知っているからこそ下されたものでした。確信というより、経験から来る不安に押されるように従った決断であり、直感の重みを物語っていました。
一方で、その判断を疑うことなく受け入れたダエルとジェラールの姿も印象的でした。とくにジェラールは驚きを見せつつも、最終的には信頼を込めて従い、部下としての忠誠を示していました。ダエルに関しても「リーダーの勘は百発百中」と言っているので彼の判断に絶対的信頼がのあるでしょう。
この一連のやり取りは、恭弥の直感を軸にしたチーム全体の結束を表しているようでした。無謀に見える選択であっても、彼を信じて行動できる仲間がいることこそが、作戦遂行の大きな力になると感じました。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第266話
- 現地に合わせた戦闘服や物資がジェラールによって用意された
- 恭弥は弾薬・食料・防寒対策まで細かく指示した
- 準備を終えても胸騒ぎが収まらず不安を抱え続けた
- カタール到着後も険しい表情を崩さず緊張感を漂わせた
- 目的地手前での降下を命じ、直感を優先する判断を下した
- ダエルとジェラールはその判断を信頼し即座に従った
- 降下後はアルファとベータの合図を定め、最悪の事態に備えた
- 次回記事:267話:想定外の森で敵兵と遭遇する恭弥たち
- 前回記事:265話:怪我を負いながら案内役を務めるジェラール
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