※本記事には『ゴッド・オブ・ブラックフィールド』第272話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
前回は、ダエルが洞窟を発見し潜入を決断し、恭弥は森の中で敵部隊を発見して狙撃班に攻撃を許可しました。敵の隊長を撃ち抜いたことで戦況は大きく揺らぎました。
そして今回は、狙撃をきっかけに混乱する敵へ恭弥が攻勢を仕掛ける一方、洞窟内のダエルたちも激しい交戦に挑みます。戦闘が広がる中、それぞれの判断と冷静さが試される展開となっていきます。
見どころ1:狙撃成功と恭弥の冷静さ
狙撃班の一撃が敵隊長の頭部を貫き、戦況は大きく動きました。
突然の狙撃により敵兵は混乱し、指揮系統が崩れていきます。その光景を前に、恭弥は狙撃班の実力を内心で認めながらも、喜びを表には出しませんでした。
恭弥「この霧の濃い中命中させるとはやるじゃねぇか。やっぱり実力のあるヤツらだ。だがここでオレの喜ぶ姿を見せるわけにはいかない」
©Kakao piccoma Corp.
恭弥は冷静に状況を整理し、部隊を二手に分けて前方と側面からの挟撃を指示します。混乱の中で二方向から同時に攻めれば、敵は持ちこたえられないと判断したのです。さらに銃弾や手榴弾を極力温存するよう注意を与え、班を率いて移動を開始しました。
その最中、遠くから爆発音が響き、ダエルの部隊が戦闘を開始したことを察知します。しかし恭弥は動揺せず、「こちらは予定通り進む」と仲間たちに告げ、移動を続けました。
やがて敵部隊との銃撃戦に突入します。指揮官を失い混乱していた敵に対し、恭弥たちは一気に優勢に立ちました。仲間たちは恐怖心を乗り越え、目の色を変えて戦うようになり、勝利への手応えを強く感じていたのでした。

このシーンで印象的だったのは、狙撃が成功した瞬間にも恭弥が気を引き締めていた点です。
仲間の技量を認めつつも浮かれることなく冷静さを保ち、次の行動に移す姿は指揮官としての責任感をよく表していました。戦場では一瞬の油断が命取りになるため、あえて感情を抑える判断が彼らしさでもあると感じました。
さらに銃撃戦が始まると、混乱する敵を前に仲間たちが恐怖心を振り払い、戦いの中で自信を得ていく様子が描かれていました。恭弥の視点から見ても、隊員たちは十分な実力を備えており、不足しているのは実戦の経験だけだという確信に至ったのだと思います。
見どころ2:ダエルの冷静な人数推測
洞窟内に突入したダエルたちは、敵の気配を察知するとすぐに手榴弾を投げ込み、先手を取って攻撃を仕掛けました。
爆発の直後に低姿勢で前進し、砂煙の中から現れた敵兵に対して一斉射撃を行います。激しい交戦の中で、敵を次々と倒していきました。
ダエル「最初の手榴弾で三人吹き飛ばし、今の交戦でオレが二人、井川と宇野が一人ずつ倒した。スペツナズは主に四人一組で任務にあたる。この洞窟に二組のチームが駐屯していたと仮定したら…まだあと1人いる」
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ダエルは冷静に残りの兵力を推測し、自ら敵の位置を探るべく前に出ます。
しかし、岩陰に潜んでいた最後の敵兵に後ろを取られ、銃撃を受けて右肩を負傷してしまいました。それでも反撃して撃ち倒し、一度は生け捕りにします。
ところが敵兵は最後の力を振り絞り手榴弾で自爆を図ろうとしますが、ダエルが即座に射殺して仲間を守りました。
その後、洞窟内を探索しましたが、見つかったのは弾薬や食料程度で大きな収穫はなく、休憩所として使われていた形跡が残るだけでした。

この場面で印象的だったのは、ダエルが単なる勘ではなく、スペツナズの編成に関する知識をもとに残り人数を推測していたことです。
彼は四人一組で任務にあたるという情報を踏まえ、洞窟には二組が駐屯していたと仮定しました。その上で既に七人を倒したと数え、最後に一人が残っていると冷静に判断していたのです。
戦闘中でありながらも、経験と知識を組み合わせて的確に状況を整理できるのは、まさに歴戦の兵士ならではの強みでした。混乱の中でも論理的に動けるダエルの姿は頼もしく、その判断力が仲間を守る大きな支えになっているように見えました。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第272話
- 狙撃班が敵隊長を仕留め、戦況が一変した
- 恭弥は内心で狙撃班を評価しつつも冷静さを崩さなかった
- 部隊を二手に分けて前方と側面から挟撃する作戦を指示した
- ダエルの部隊が洞窟内で先制攻撃を成功させた
- スペツナズが四人一組で行動する知識から残り人数を推測した
- 最後の敵兵との交戦でダエルが肩を負傷しつつも撃破した
- 自爆を図る敵兵を即座に排除し仲間を守った