※本記事には『ゴッド・オブ・ブラックフィールド』第296話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
前回は、恭弥がラノックの呼び出しを受け、中国側の要人・許克と会う約束を交わし、その裏で黒川から国家レベルの問題に発展しかねない状況を知らされました。
そして今回は、その続きとして、恭弥が「謝罪」という選択を迫られる中で、官房長官の辞任や政権交代といった重すぎる条件が突きつけられます。
政治の理屈を理解しながらも別の選択肢を捨てきれない恭弥の姿と、裏で動く人物たちの思惑が描かれる回です。
見どころ1:暴力の選択肢を手放さない恭弥
恭弥は、自分が謝罪すれば事態が収まるのかを確認しますが、黒川から示されたのはそれだけではありませんでした。
条件として提示されたのは、恭弥の謝罪に加えて官房長官が辞任するという内容です。
もし恭弥が謝罪を拒めば、佐古田の主導によって政権交代に追い込まれる可能性があると説明されます。
今回はアメリカの仲裁も期待できず、中国に謝罪するしか選択肢がない現実が浮き彫りになります。
黒川は、政治の世界では個人を排除しても問題は解決しないと諭し、ラノックを頼る案も決定打にはならないと結論づけます。
場面はダエルの車内へ移り、張り詰めた空気の中でダエルはフランスへ逃れる案を口にしますが、恭弥はそれを現実的ではないとして退けます。
軽いやり取りを挟みつつも、二人の会話は再び危険な方向へ傾いていきます。
恭弥「だが佐古田と許克をぶっ殺すのはオレも賛成だ」
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恭弥は、いつ動くかは未定としながらも、相手の態度次第ではすぐに行動に出る可能性を示唆するのでした。
この一連の流れで印象に残るのは、恭弥が結局「暴力の選択肢」を残している点です。
黒川の前では政治的な理屈を理解し、状況を飲み込んだように振る舞っていますが、その裏で力による解決を完全に手放した様子はありませんでした。
ただし今回の相手は、単なる裏社会の人間ではなく、国会議員である佐古田と、他国の要人である許克です。
もし彼らを殺害すれば、これまでとは比べものにならない問題が起こる可能性があります。
国内政治だけでなく、国際関係そのものに影響が及ぶ事態になることは避けられないように思えました。
周防裕三を殺した時も政治の世界と無縁ではありませんでしたが、あくまで民間人であり、テロ行為に関わった疑惑もあった人物でした。
そのため、表向きの説明や処理の余地が残されていたとも言えます。しかし今回は、その逃げ道すら通用しない相手である点が決定的に違います。
今後、彼らに対してどのように対処していくのかが気になるところです。
見どころ2:気に食わなさから始まった推理
恭弥とダエルは、佐古田と許克(シュー・クー)がなぜ繋がっているのかについて話し合います。
国も立場も異なるはずの二人が協力している状況に、恭弥は強い違和感を覚えます。
その中で、恭弥は過去に空港で不快な態度を取ってきた「内閣情報調査室 空港分室の室長・宮下」の存在を思い出します。
直接的な証拠はないものの、これまでの流れを踏まえると、宮下も裏で関わっている可能性があるのではないかと疑念を口にします。
恭弥「いやもしかしたら、そいつもアイツらとグルなんじゃないかって思って」
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ダエルは、感情だけで結びつけるのは早計だと指摘します。恭弥もその意見を受け入れ、まずは身辺調査から行うという判断に落ち着きます。
場面は一転し、大きなヨットの上へと移ります。そこでは佐古田崇(さこた たかし)と宮下吾郎が釣りをしながら会話を交わしていました。
二人は余裕を見せながら恭弥を未熟な若者と評価し、中国からの圧力によって状況はこちらが握っていると認識していました。
その流れの中で、佐古田が宮下を信頼し、今後さらに重要な役割を任せようとしている様子が描かれるのでした。
戦いで活躍する恭弥の直感ですが、今回は敵勢力が誰なのかという推理に役立ちました。
最初は「気に食わない」という感覚的な理由から宮下の名前を挙げていましたが、佐古田や許克の動きを振り返る中で、「なぜ二人が繋がっているのか」という疑問に行き着き、その延長線上で宮下という存在が浮かび上がってきました。
この場面では、恭弥も自分の直感を鵜呑みにしてはいません。ダエルの指摘を受け、感情だけで判断せず、まずは身辺調査から始めるという冷静な選択をしています。
一方で、佐古田と宮下のやり取りを見る限り、恭弥の勘が大きく外れていないことも示されています。
余裕ある態度や信頼関係の描写から、宮下が裏で重要な役割を担っている可能性が感じられました。
宮下を調べるという行動が、膠着した状況を動かす手がかりになるかもしれない、そんな期待を抱かせる場面だったように思います。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第296話
- 謝罪だけでは済まされず官房長官辞任という条件が提示される
- アメリカの仲裁が期待できず、中国への対応が避けられない構図
- 政治的な理屈を理解しつつも、恭弥が暴力の選択肢を捨てていない姿勢
- 相手が国会議員と他国要人であることによる、これまでにない危険性
- 佐古田と許克の関係性に対する恭弥の違和感と推理の始まり
- 宮下という存在が今後の展開を左右しそうな人物として浮上した
- 前回記事:295話:恭弥に突きつけられた許克への謝罪要請
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