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バイキングとビュッフェの違いとは?食べ放題との関係・由来を解説

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バイキングとビュッフェの違いを比較したイラスト

バイキングとビュッフェは、ホテルやレストランで料理を自由に選んで楽しむスタイルとして、よく似た意味で使われています。

そのため、「結局は呼び方が違うだけなの?」と疑問に思う人もいるでしょう。

実際、現在の日本では両者が近い意味で使われることがあります。

ただし、もともとの意味や言葉が広まった経緯まで見ると、まったく同じ言葉ではありません。

この記事では、バイキングとビュッフェの違いを、食べ放題との関係、言葉の由来、現在のホテルや飲食店での使われ方に分けて整理します。

目次

バイキングとビュッフェの違いとは?

バイキングとビュッフェの大きな違いは、言葉の成り立ちと、何を表しているのかにあります。

比較項目ビュッフェバイキング
意味料理を選んで取る提供形式日本で広まった食事形式の呼び方
食べ放題必須ではない食べ放題を指すことが多い
立食・着席どちらもあるどちらもある
由来フランス語の「buffet」帝国ホテルから広まった

特に重要なのは、「ビュッフェ」と「食べ放題」は本来、同じことを表す言葉ではないという点です。

ビュッフェは主に料理の提供方法を表します。一方、食べ放題は、一定の条件のもとでどれだけ食べられるかという仕組みに関する言葉です。

一方の「バイキング」は、日本で食べ放題のスタイルと強く結び付いて広まりました。

つまり、現在の日本ではバイキングとビュッフェが似た場面で使われることが多いものの、もともとの意味や成り立ちには違いがあると考えると分かりやすいでしょう。

出典:
Cambridge Dictionary「buffet」(英語)
コトバンク「ビュッフェ」
帝国ホテル「バイキングの歴史」

ビュッフェと食べ放題は何が違う?

ビュッフェと食べ放題を理解するときは、「料理をどう提供するか」と「どれだけ食べられるか」を分けて考えることがポイントです。

ビュッフェは料理の提供形式、食べ放題は食べられる量の仕組みであることを示した図

そのため、「ビュッフェだから必ず食べ放題」「食べ放題だから必ずビュッフェ形式」とは限りません。

ビュッフェは料理の提供形式を表す言葉

ビュッフェは、さまざまな料理を並べ、利用者がその中から食べたいものを選んで取る形式を基本とします。

ホテルなどで、料理が並んだコーナーを回り、自分の皿に好みの料理を盛り付けるスタイルが代表的です。

ここで重要なのは、ビュッフェという言葉そのものに「好きなだけ何度でも食べられる」という条件が必ず含まれるわけではないことです。

つまり、

  • ビュッフェ:料理をどう提供するか
  • 食べ放題:どれだけ食べられるか

という別の軸を表しています。

出典:
Cambridge Dictionary「buffet」(英語)
コトバンク「食べ放題」

ビュッフェでも必ず食べ放題とは限らない

日本のホテルやレストランでは、ビュッフェ形式と食べ放題を組み合わせたサービスが広く見られます。

そのため、日常的に「ビュッフェ=食べ放題」という感覚で使われることがあるのも自然です。

しかし、ビュッフェという提供形式と食べ放題という仕組みは別なので、ビュッフェ形式だからといって、すべての料理を好きなだけ食べられるとは限りません。

たとえば、メイン料理は1品を選び、前菜やデザートなど一部だけをビュッフェ形式で提供するプランもあります。

コンラッド東京のランチビュッフェでも、5種類から選ぶメイン料理とは別に、前菜やデザートなどをビュッフェで提供するプランがあります。

反対に、スタッフが料理を席まで運ぶオーダー形式でも、対象メニューを何度でも注文できる食べ放題は成立します。

実際に店を利用するときは、「ビュッフェ」という名称だけでなく、何が食べ放題なのか、対象料理はどこまでなのか、時間制限があるのかなどを確認するのが確実です。

出典:コンラッド東京「シェフズ・トリート・ランチビュッフェ~夏の北海道~」

ビュッフェは完全なセルフサービスや立食に限らない

ビュッフェでは、利用者自身が料理を選んで取る形式が中心です。

ただし、現在のホテルやレストランでは、すべての料理を利用者自身が取るとは限りません。

一部の料理をシェフがその場で調理したり、メイン料理だけスタッフが席まで運んだりしながら、そのほかの料理をビュッフェ形式で提供することもあります。

また、ビュッフェというと立ったまま食事をする「立食」をイメージすることもありますが、立食であることも必須ではありません

実際、帝国ホテル大阪では宴会場の利用形式として「立食」と「着席ブフェ」を別々に案内しています。

料理をビュッフェ形式で提供しながら、席に座って食べるスタイルもあるということです。

そのため、

「ビュッフェ=食べ放題・完全セルフサービス・立食」

とひとまとめにするのではなく、

「料理を並べ、利用者が選んで取ることを中心とした提供形式」

と理解しておく方が、実際のさまざまなサービスに当てはめやすいでしょう。

出典:
コンラッド東京「シェフズ・トリート・ランチビュッフェ~夏の北海道~」
帝国ホテル大阪「孔雀の間」

なぜ日本では「バイキング」と呼ぶの?

食べ放題を指す「バイキング」は、日本で生まれ広まった呼び方です。

そのきっかけとなったのが、1958年に帝国ホテルで開業したレストラン「インペリアルバイキング」でした。

ルーツは北欧の「スモーガスボード」

きっかけとなったのは、当時の帝国ホテル社長だった犬丸徹三が、1957年にデンマークのコペンハーゲンを訪れたことです。

そこで出会ったのが、北欧の伝統的な食事形式「スモーガスボード」でした。

スモーガスボードは、さまざまな料理を並べ、客が好みのものを選んで楽しむスタイルです。

帝国ホテルでは、この形式を日本へ取り入れることになり、翌1958年に新しいレストランを開業します。

1958年に「インペリアルバイキング」が誕生

1958年8月1日、帝国ホテルに「インペリアルバイキング」がオープンしました。

帝国ホテルでは、日本初のブフェレストランとして、好きな料理を好きなだけ楽しめるスタイルを提供しました。

現在ではホテルやレストランで広く見られる形式ですが、当時の日本では新しい食事スタイルでした。

そして、このレストラン名に使われた「バイキング」が、やがて店の名前を超えて、食べ放題を表す言葉として全国へ広まっていきます。

「バイキング」の名前は映画から付けられた

「バイキング」という名称は、北欧の料理提供形式そのものの名前だったわけではありません。

帝国ホテルでは、新しいレストランの名称を決める際、当時話題になっていた海賊映画『バイキング』から着想を得ました。

その後、「インペリアルバイキング」が人気を集めたことで、「バイキング=好きな料理を好きなだけ食べるスタイル」という意味が日本で定着していきました。

つまり、食事形式としての「バイキング」は、帝国ホテルのレストラン名をきっかけに日本で広まった呼び方なのです。

出典:帝国ホテル「バイキングの歴史」

現在はバイキングとビュッフェをどう使い分けている?

現在の日本では、「バイキング」と「ビュッフェ」が厳密なルールに沿って使い分けられているとは限りません。

ホテルやレストランでは、どちらも料理を自由に選んで楽しむ食事スタイルを表す言葉として使われています。

ホテルでは両方の呼び方が使われている

現在のホテルでは、「バイキング」を使う施設もあれば、「ビュッフェ」や「ブフェ」などを使う施設もあります。

さらに、両方の言葉を組み合わせている例もあります。

たとえば、バイキングという言葉が広まるきっかけとなった帝国ホテルでは、現在も「ブフェレストラン インペリアルバイキング サール」という名称が使われています。

また、ホテルルートイン横浜馬車道では、公式ページのタイトルに「朝食バイキング(ビュッフェ)」と表記されています。

一方、「ランチビュッフェ」「ディナービュッフェ」といった名称で、食べ放題形式を提供するホテルもあります。

このように、現在の日本では両者の実際の使われ方にはかなり重なる部分があります。

出典:
帝国ホテル「ブフェレストラン インペリアルバイキング サール」
ホテルルートイン横浜馬車道「朝食バイキング(ビュッフェ)・レストラン」

実際に利用するときは名称よりプラン内容を見る

本来の意味には違いがありますが、店を利用するときは名称だけからサービス内容を判断しない方が確実です。

たとえば「ビュッフェ」と書かれていても、

  • すべての料理が食べ放題
  • 一部の料理だけがビュッフェ形式
  • メイン料理は1品を選び、前菜やデザートがビュッフェ形式
  • 利用時間が決められている

など、さまざまなプランがあります。

また、「バイキング」と書かれていても、追加料金が必要な料理や食べ放題の対象外となるメニューが用意されている場合があります。

そのため、実際に利用するときは、何が食べ放題なのか、どの料理を自分で取るのか、時間制限や追加料金があるのかを店舗の案内で確認しましょう。

言葉の意味を知るときは、

「ビュッフェは料理の提供形式を表す言葉」「バイキングは日本で食べ放題と強く結び付いて広まった呼び方」

と整理し、実際に店を利用するときは個別のプラン内容を見る。

このように分けて考えると、両者の違いを理解しやすくなります。

まとめ

バイキングとビュッフェは、現在の日本では似た食事スタイルを指して使われることが多いものの、もともとの意味や成り立ちは異なります。

要点をまとめると、次のとおりです。

  • ビュッフェは、料理を並べ、利用者が食べたいものを選んで取ることを中心とした提供形式
  • 食べ放題は、一定の条件のもとで好きなだけ食べられる仕組み
  • ビュッフェだからといって、必ずすべての料理が食べ放題とは限らない
  • バイキングは、1958年に帝国ホテルで誕生した「インペリアルバイキング」をきっかけに、日本で食べ放題の意味として広まった呼び方
  • 現在のホテルや飲食店では、「バイキング」と「ビュッフェ」の使われ方にはかなり重なる部分がある

そのため、意味の違いを理解するときは、「ビュッフェは提供形式」「バイキングは日本で食べ放題と強く結び付いて広まった呼び方」と整理すると分かりやすいでしょう。

一方、実際にホテルやレストランを利用するときは、名称だけで判断せず、食べ放題の対象、提供方法、時間制限、追加料金などのプラン内容を確認するのが確実です。

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