『相棒20』14話のあらすじ
右京は、小手鞠の誘いで、氷室聖矢というフラワーアーティストの展覧会を見学する。氷室は、婚約者の女性と仲睦まじい姿を見せていたが、その後、女性が氷室のオフィスで殺されているのが発見される。捜査一課が氷室を疑ういっぽう、右京と亘は、氷室と十年来の仕事仲間だという生花の卸売業者・一之瀬から話を聞く。ところが、取り憑かれたように仕事をする氷室に、聴取を遮られてしまう。
© tv asahi:相棒20
『相棒20』14話の見どころ・ネタバレ
1.氷室聖矢の婚約者の死体が発見される
フラワーアーティストの氷室聖矢は、婚約者との結婚を間近にしていたのだが、その婚約者(内田絵里奈)が氷室のオフィスで殺されているのが発見される。
殺害方法は花のツルを使って首を締めた絞殺になっている。内田絵里奈が自らの足で氷室のオフィスに来ていることから、顔見知りの犯行なのでは?と予想される。
氷室にとっては婚約者がいなくなるのは2度目の経験らしく、ものすごいショックを受ける。だが、そこで心折れることなく、その気持ちを創作活動にぶつけていく。
1度目の婚約者失踪のときも、そのショックを作品にぶつけて、結果として高い評価を得たようである。
芸術は酷い経験や特殊な経験をした方が、作品に良い影響を与えるというのが、今回の話に何度か出てきている。
2.悪魔の仕業
氷室と婚約関係になったふたりの女性は、実は裏で報酬を受け取っており、誰かから依頼をされて氷室と付き合っていた、ということがわかる。
失恋のショックによって、氷室の才能を潰そうとした人間がいたということだ。
それだけではなく、有名な生花の流派の家元である尾崎孝月を脅して、氷室がアートの世界で活躍できないように酷評するように命令している。
犯人の徹底した嫉妬というのが、今回垣間見える。
3.悪魔の正体
犯人の正体は氷室がアートで使う花を調達している「一ノ瀬春臣」であった。彼は元々、生花の有明流の会員であり、才能もあったようだ。
だが、氷室の圧倒的才能によって、一ノ瀬の活躍の場は奪われ、一ノ瀬は嫉妬の炎に包まれる。
しかし、10年間、ずっと氷室の才能を潰そうとしていというのは、凄い執念と言える。
だが、最後の手紙の存在、そして一ノ瀬の自殺から「実は氷室の才能を潰すのではなく、才能をより覚醒させよう」としていたのではないか?と右京は考察する。
© tv asahi:もう知る由もない一ノ瀬の心の内を考察する右京
確かに、10年間嫉妬の炎だけでずっとそばに居ることは難しいと思うし、何より普段は氷室の芸術活動を助けている立場であった。
もしかしたら、一ノ瀬は10年間のどこかのタイミングで、嫉妬の炎が消えて、氷室の才能開花へのモチベーションの方が高くなってしまったのかもしれない。
『相棒20』14話の感想・考察
才能を開花させるには「苦難」が必要だと思わせる回であった。
現実の世界でもアーティストが「悲劇」に会うことで、より一層、バックボーンに厚みが生まれるというのはよくある話である。
尾崎孝月は若い子のヌードを見て、発想を手に入れて生花を作っていたし、氷室も苦難に直面することで実力をつけ、才能が認められていっている。
一ノ瀬が作り出したフラワーアートが、氷室聖矢という花だったのかもしれない。(それにしては2人の死というのは、大きな代償過ぎた)
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