1.アーレント・クロビスの登場
帳簿確認をさっさと終えたいフィオナだったが、メイドのセリーヌの涙ながらの訴えによって花見に行くことになる。魔獣と戦っていたヘイロンとは大違いである、平和な首都を満喫するフィオナ。
そこにイケメンが現れる。今までの傾向から小説「皇帝と聖女」の重要人物ではないかとフィオナは予想する。予想は的中し、そのイケメンの名前はアーレント・クロビスという「皇帝と聖女」の登場キャラクターであった。
©Kakao piccoma Corp.:フィオナと偶然出会うアーレント・クロビス
アーレント・クロビスの設定をとっさに思い出したフィオナは偽名を使ってやり過ごす。アーレントは財務省の人間で、頭が切れて二重人格というキャラである。その設定からフィオナをラスボスへと変貌させる重要な役割を持つことから距離を取ったようだ。
首都に来てからは初めてとなる「重要な新キャラクター」が登場する。作者の知識があるフィオナなら、出会いは回避できそうなもんだが、基本的な考えが「お金稼いで隠居生活」だったので、対して対策は考えていなかったようだ。
しかし、今更出会いも取り消せないので原作小説同様に付きまとわれるのは確定したと言える(しかも、強い魔力を持つ魔導士だとバレてしまった)。
2.フィオナにつきまとうアーレント
フィオナが小説「皇帝と聖女」でラスボスになった理由はいくつかあるらしいが、決め手となったのはアーレントが原因らしい。シグレンにかまけていたフィオナはアーレントのことを失念していたようだ(しかも、本来は物語中盤で出てくるキャラ)。
帳簿確認が一向に終わらないフィオナを、メイドのセリーヌはマリアンブティックに連れていく。目的は舞踏会用のドレスを仕立てるためである。
採寸が終わったフィオナは向かいのカフェで休んでいると、偶然を装って再びアーレントがフィオナに近づいてくるのであった。
フィオナの嫌な予感は的中し、アーレントに付きまとわれることになる。目的まではわからないが、フィオナの強い魔力に惹かれていたことから、魔導士を必要としているのだろう。
身分を偽っている手前、追い返すのも面倒そうだ。
『ラスボスの私が主人公の妻になりました』26話、27話の感想・考察
アーレント・クロビスの登場によって、すんなりとシグレンとの再会とはならなさそうな雰囲気となる。おそらく、アーレントがシグレンの恋敵役になって話が展開していくのでは?と予想している。
フィオナは「自分をラスボスに仕立て上げる存在」に対して、何か対処するつもりはないらしく、基本「邪魔になったら倒してしまおう」というスタンスで臨むようだ。