『名探偵コナン』1038話のあらすじ
逮捕術の授業で戦った降谷と伊達。伊達が勝利し、負けた降谷に「なぜ自身の弱点を突かなかったのか?」「誰よりも強くなければ、正義は遂行できない」といった言葉を投げかける。その夜、降谷は一人ベッドで伊達の言葉について考えていた。そんな降谷の部屋に、外出するという諸伏がやってくる。「買ってきて欲しいものはないか?」という言葉に「特にない」と返した降谷だったが、しばらくして歯磨き粉が切れていることを思い出す。降谷が外に出ると、そこには伊達の姿があり、父との過去の出来事を語りだした……。
©青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996:名探偵コナン
『名探偵コナン』1038話の見どころ
1.安室透の警察学校時代
今回は、安室透(本名:降谷零)の警察学校時代の頃の話が舞台となる。話の中心となるのは、警察学校時代の班長・伊達航(だて わたる)である。
ことの発端は、逮捕術の訓練をしているときの、伊達と降谷の組み手で起こる。伊達は連勝中の途中で膝を怪我していたのだが、降谷はその弱点を突かずに負けてしまう。
弱点を突かずに負けた降谷に、伊達は「誰よりも強くなければ、正義は遂行できない」と持論を述べるのであった。
伊達がこの考えを持つようになったのは、伊達の父親が関わった時間が根幹にあった。コンビニ強盗の事件に出くわした子供の頃の伊達は、警察官の父親なら強盗一人やっつけられると思っていたのだが、伊達の父親は強盗に土下座をして謝り、財布を出すという醜態を晒したのであった。
子どもの伊達が犯人を挑発した結果、伊達の父親は強盗にタコ殴りにされて重傷を負い、警察を辞めることとなってしまった。どうやら、伊達はこの父親のことを情けないと思っており、自分はそうはならないと実力を高めている様子である(しかし、大人になる過程で何か父親にも理由があったのでは?とは思いそうなもんである)。
2.コンビニ強盗に出くわす降谷と伊達
夜、伊達の昔話を聞きながら、コンビニへと入った降谷と伊達は、偶然、コンビニ強盗に出くわす。
©青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996:偶然、出かけた夜のコンビニで強盗に出くわす降谷と伊達
強盗はふたりで、伊達と降谷で襲いかかれば勝てると踏んだ伊達だったが、他に仲間が3人おり、あえなくその作戦は実行できなくなる。
その後、伊達と降谷を含む客たちは部屋の中に閉じ込められて、身動きが取れなくなってしまうのであった。
警察学校で鍛えた力で伊達の言う「正義を遂行」しようとするのだが、相手は銃を持ち、しかも人数でも上回られているので手が出せなくなってしまう。
ある意味、伊達が言っていた過去の父親が出くわしたコンビニ強盗よりも状況は悪いと言えるだろう。
3.降谷の機転と諸伏の視野の広さ
閉じ込められた伊達と降谷だったが、降谷の機転により「店の看板の明かりをオンオフしてモールス信号を送る」ということをやってみせる。
同じく外出中だった、諸伏たちがこのモールス信号に気づいて、応援を呼んでコンビニを制圧することに成功する。
今回のコンビニ強盗で、過去に起きたコンビニ強盗の真相を思い出した萩原は、そのことを伊達に伝えるのであった(過去のコンビニ強盗も今回同様、複数犯の犯行であり、伊達の父親は応援がくる時間稼ぎのために土下座をして犯人を足止めしていた)。
今回の事件は降谷と諸伏の阿吽の呼吸あっての事件解決という感じであった。しかし、犯人たちは用意周到に事件を計画していたが、近くに警察学校があることを知らなかったようである。結果的に、応援をたくさん呼ばれて制圧という流れになった。
『名探偵コナン』1038話の感想・考察
伊達の父親は土下座をすることで逮捕術の「自分も相手も怪我をせずに事件を解決する」というのをやってのけようとしていたのだと思われる。もちろん、その自分の中には、客たちも守るということも入っていただろう。
力を求めて事件を解決しようとしている伊達の考え方が少しは変わるかも知れないという事件であった。
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