アニメ『江戸前エルフ』9話の見どころ・ネタバレ
※引用画像は『©樋口彰彦・講談社/「江戸前エルフ」製作委員会』
以下、『サ部カル@blog19853』はサイト管理人自身のツイート

アニメ『江戸前エルフ』9話は、雨の日の穏やかな日常と、過去と現在が交錯する感慨深い回であった。雨漏りが起きて、エルダと小糸が「アクリルの仮面」を一気読みしているところから始まり、その後の修理と部屋の整理の中で古いビデオテープが発見されるという展開となる。
・「アクリルの仮面」を読むエルダ

ビデオテープに映っていたのは、小糸と同じ年頃の母親の姿。これまでエルダの語る「記憶」の中でしか知らなかった母親が、映像という形で現れたことで、視聴者と小糸の感情が一致するようなシーンになっている。
・ビデオテープに映る若かりし頃の小糸の母親

また、今回は「FF7」や「ベータビデオ」などのワードが飛び出し、懐かしさ感じた。これらのワードは、エルダの過去と現在、そして彼女がどのように時代と共に変化してきたのかを示していると感じた。特に「ベータビデオ」は、その時代の象徴とも言え、エルダの人生の一部を構成しているアイテムの1つに思えた。

さらに、エルダの部屋の片付け中に出てきた「64」や「バーコードバトラー」、「ミニ四駆」、「ビーダマン」などの玩具は、エルダの趣味や性格をより深く理解する手がかりになる。これらのアイテムは、エルダがどのように生きてきたのかを知れるモノと言えるだろう。
・バーコードを懐かしむエルダ

また、9話全体を通じて、江戸時代の雨具事情や煤払いの話など、エルダが昔のことを昨日のことのように語るシーンも見逃せなかった。これらのシーンは、エルダの古いAV機器の物持ちの良さや、彼女の人柄が出ていて、とても良かった。
・ずぶ濡れになった小柚子を乾かす小糸とエルダ

ハイライトとしては、エルダの部屋で見つかった古いビデオテープだろうか。このテープは、小糸の亡き母親の姿と、今と変わらないエルダの姿を映し出していた。小糸がこのビデオを見つめる背中から、彼女が何を感じているのかを想像力を膨らまさせてくれた。このシーンは、視覚的な表現を通じて、小糸の心情を巧みに描き出していた。
・古いビデオテープの映像を見て何かを感じる小糸
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