※本記事は『ゴッドオブブラックフィールド』第161話のネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
前回第160話では、恭弥がモンゴルでの極秘作戦に向けて出発し、家族や仲間たちに別れを告げる姿が描かれました。
そして今回第161話では、ついに外人部隊との合流を果たし、傭兵としての覚悟を取り戻していく過程が描かれます。
かつての仲間ジェラールとの再会や、作戦前夜の緊張感、そして恭弥が指揮官として見せる冷静な判断力――戦場へ戻る彼らの姿を見れる回となっていました。
見どころ1:傭兵としての覚悟と再出発――恭弥とダエル、かつての戦場へ戻る
縦田基地から出発する飛行機内。かつての仲間・ジェラールを含む外人部隊との再会とともに、恭弥とダエルは再び「傭兵」としての自分に立ち返っていきます。
ダエルの顔つきが戦場仕様に戻っていたことに、恭弥は安心したようでした。教師としての柔らかさではなく、任務遂行を最優先とする本来の彼の姿に戻っていたのです。
作戦ブリーフィングでは、ジェラールが改まって恭弥を「ゴッド・オブ・ブラックフィールド」と紹介し、改めて全隊員にその存在を印象づけました。
その直後、ジェラールの口から「ダエル」という名が聞かれた時、思わず恭弥は心の中でツッコミます。

ダエルは自然と口に出ただけだと笑っていましたが、かつての自分をそのまま引き継ぐ覚悟が現れていたとも言えるでしょう。
再会したジェラールに対して、恭弥とダエルが笑顔を見せていたのも印象的でした。
昔、新人だったジェラールが立派になっていたことと、一緒に戦えることへの笑顔だと思いました。敵地に赴く前の張り詰めた空気の中でも、確かな絆が伝わってくる一幕です。
一方、作戦計画には不確実性も含まれていました。特に「撤収は無線でヘリ呼び出し」という点について、恭弥は明確に疑念を抱きます。

この慎重な姿勢には、現場経験を重ねてきた恭弥ならではの危機意識が表れています。
指揮官として「作戦成功」だけでなく「生還」まで見据えた発言に、頼もしさを感じました。
見どころ2:ジェラールとの火花――指揮官としての恭弥の真価が問われる対峙
飛行機の中、作戦前の静けさに包まれる中で、恭弥とジェラールの間には目に見えない火花が散っていました。
恭弥はまず、ジェラールの緊張した態度に対して注意を促します。
西恭弥「区隊長の気が立ってると隊員も不安がる。もっと気持ちに余裕を持て」
©Kakao piccoma Corp.
この助言には、戦場の現場を知り尽くした恭弥らしい視点がありました。部隊の雰囲気を作るのは指揮官の役割である――恭弥がそれを意識していることがわかります。
しかし、ジェラールはすぐには従いません。挑発的な態度に、恭弥も冷静に返すのみ。しかしジェラールはさらに突っ込みます。
ジェラール「それは資格だろ?オレが聞いているのは能力だ」
©Kakao piccoma Corp.
このセリフには、ジェラールが表面的な地位や命令では納得していないことが強く表れていました。

そして彼が本当に恭弥を「ゴッドオブブラックフィールド本人」だと疑っていることも背景にあると、私は感じました。
その真贋を見極めるまでは、簡単に信じるわけにはいかない――そんな葛藤が見えました。
緊張のやり取りの末、恭弥は命令としてこう言い放ちます。
西恭弥「新入りを死なせたくなかったら無理にでも寝かせろ。あとオマエも少しは寝ておけ」
©Kakao piccoma Corp.
言葉は鋭くとも、そこには新兵を守りたいという恭弥の本心が込められていました。

あくまで冷静に、感情に流されず、指揮官としての責任を貫く姿勢が印象的でした。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第161話
第161話は、恭弥が戦場へと向かう決意を固め、作戦開始直前の緊張感が高まるエピソードでした。
特に印象的だったのは、指揮官としての恭弥の振る舞いと、ジェラールとの対峙です。
かつて面倒を見ていた若者が成長していた姿に、恭弥は喜ぶ一方、まだ甘さがあるジェラールに対して助言をいいます。
作戦の過酷さや帰還の不確実性が随所で語られ、「生きて帰る」ことの重みがひしひしと伝わってきました。
- 次回記事:162話:部隊全員を生還させる、その言葉の重さ
- 前回記事:160話:絶対に生きて帰ってこようと決意する恭弥
- 総リンク:『ゴッドオブブラックフィールド』全ての感想記事リンク一覧
- 用語記事:登場人物・主要キャラ・用語まとめ