※本記事には『ゴッドオブブラックフィールド』第168話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
前話(第167話)では、黒川の救出作戦がついに最終局面を迎え、恭弥と敵リーダーの壮絶な一騎打ちが描かれました。
そして第168話では、その戦いの余波の中でジェラールの負傷が明らかになり、作戦の収束と人質の保護が丁寧に描かれていきます。
さらに、物語のラストには駐日フランス大使ラノックのもとへ、作戦成功の一報が届きます。
緊迫の戦闘から一転、安心と達成感がじんわりと広がる構成が印象的な回となりました。
見どころ①:たった5秒で制圧!恭弥の圧倒的な突入戦
敵の最後の拠点・5番の建物を前に、恭弥は突入を決断します。
しかも彼は、隊員たちには「5秒後に入れ」と指示し、自分ひとりで中へ入っていきました。
- ダエルには「外からの援護だけしてくれ」と頼み、自分だけで行動
- 隊員には「3点バーストで援護射撃をしろ」と詳細な戦術指示
- 「完全に進入してから中に入れ」と安全管理も徹底
- そして、5秒のうちに全敵兵を倒して制圧

その徹底ぶりと正確な動きから、彼が「他の隊員の被弾リスク」を真剣に考えていたことがうかがえます。
恭弥には“自分ならやれる”という確信と、それを実行できる技量がありました。
建物に入ってきた隊員たちは、すでに敵が全滅していた状況に驚きを隠せません。
- 隊員が見たのは、最後の一人を仕留める恭弥の姿
- 恭弥は落ち着いた様子で「制圧完了」とだけ言い放つ
この一言には、彼の冷静さと自信、そして仲間を守る覚悟がにじみ出ていたように感じました。

彼の行動はただの“かっこよさ”にとどまらず、隊全体の安全を守るための最善策だったのではないか――そう思わせる場面でした。
見どころ②:黒川、ついに目を覚ます――「家に帰りましょう」の言葉に安心
作戦が完了し、負傷者や人質の搬送が始まる中――
ついに、黒川尚人が目を覚まします。
拷問に耐え続け、意識を失っていた黒川は、自分を運ぶダエルに気づき、「須賀先生?どうしてここに…」と戸惑った声を漏らします。
その後ろから声をかけたのは、恭弥でした。
恭弥「もう全部終わったので安心してください。家族の待つ家に帰りましょう」
黒川を安心させる恭弥
©Kakao piccoma Corp.

この言葉には、単なる救出ではない、“終わった”という安心と、“帰る場所がある”という希望が込められていたように感じます。
- 恭弥の言葉は、任務を終えた相手への最大限のねぎらい
- 「もう大丈夫だ」という思いが自然と言葉ににじみ出ている
- 黒川の「はい」という返事も、安堵に満ちた一言だった
このシーンの良さは、緊張感から解放された「静かな余韻」にあります。
派手なアクションはないけれど、苦しみを経た人の目覚めと、それを受け止める側の穏やかな言葉――だからこそ、物語としての“締めくくりの一歩”として、とても印象的な場面でした。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第168話
たった5秒で敵拠点を制圧し、人質全員を無傷で救出するという快挙が描かれた回でした。
特に印象に残ったのは、恭弥の行動のすべてが「仲間を守るため」に貫かれていたことです。

彼の突入も、声かけも、全てが自信と冷静さに裏打ちされたものであり、隊全体の信頼が集まる理由がよくわかりました。
そして、黒川が目を覚ましたラストシーンでは、作戦の成功をしっかりと“実感”できる、やさしい余韻が残りました。
過酷な展開が続いたからこそ、「家に帰りましょう」という一言が、心にじんと沁みました。
また、本話の最後には駐日フランス大使・ラノックの元に「死者ゼロ、敵全滅、人質全員救出」という報告が届きます。
作戦の裏にあった政治的プレッシャーや期待も、この報告一つで払拭されたと考えると、現場と外交の両方に影響を与える成功だったことが強く印象づけられました。
- 次回記事:169話:ジェラールに本名を名乗る西恭弥
- 前回記事:167話:敵リーダーの奇襲を見破る恭弥の読み
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