※本記事には『ゴッドオブブラックフィールド』第176話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
前回の第175話では、大熊の口から鳥山の関与が明かされ、恭弥たちはそのまま鳥山の事務所へと突入しました。
録音データや現金1億円など、次々と証拠が見つかり、ついに鳥山の追い詰めが始まったところでした。
そして今回、ついに鳥山が語り始めます。ユニコーン計画をめぐる陰謀の深さ、そして登場した新たな政治家の名。
恭弥たちの動きが核心に近づいていく一方で、事態はますます混迷を極めていきます。本記事では、第176話の見どころを2つに分けて、じっくり感想を綴っていきます。
見どころ1:安西、容赦なしの「調教」拷問!
鳥山の部屋に突入した恭弥たちに対し、鳥山は最初こそ戸惑うそぶりを見せますが、すぐに「言い逃れ」のための選択肢を頭の中で巡らせていました。
そんな態度を見た安西が、すかさず鳥山の腹を踏みつけ、続けざまに顔面を蹴り飛ばします。
安西「何でも言うことを聞く犬に調教してみせます」
©Kakao piccoma Corp.

このセリフから安西が「人を拷問する方法を知っている」のだと理解できました。
安西という人物の凄みが、言葉以上に「行動」で描かれていたと感じます。
その後の20分間、鳥山は逃げ場のない拷問を受け続けます。
冷蔵庫のコーラをぶっかけられ、何が悪かったのか答えるよう迫られるも、答えが不十分だと再び殴られる。その繰り返しの中で、鳥山は次第に精神を崩されていきました。
安西「俺に与えられた時間は20分だ。時間いっぱいまで使わせてもらうぞ」
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この拷問を「時間制で淡々と行う」あたりに、安西の異質さがはっきりと表れていました。ただの暴力ではなく「支配のプロセス」が丁寧に描かれていたのだと感じました。

恭弥ですら「神代よりこっちの方が怖い」と内心で思っていたように、安西たちの存在感が一気に際立った回でした。
見どころ2:鳥山の口から明かされた、周防の動機と「佐古田匠」という協力者
安西によって徹底的に調教された鳥山は、ようやく恭弥の問いかけに素直に答えるようになります。まず明かされたのは、周防がなぜユニコーン計画を妨害しようとしているのかという動機でした。
鳥山「ユニコーンが成功すれば、貧富の差がなくなってしまうからです」
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周防が守ろうとしているのは国や民ではなく、自分の地位と資産だったとわかります。あまりにテンプレな自己中心な敵すぎて力が抜ける気がしました。
さらに鳥山は、国外からのテロ関係者を支援していた裏事情を語り始めます。
そこには新たな名前、「佐古田匠」という政治家の存在がありました。
佐古田は現役の国会議員であり、議長・佐古田学の弟にあたる人物です。
鳥山「それを企画し実行に移したのは佐古田匠先生とその補佐官です」
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やっぱり政治家か、という印象でした。しかも、議長の弟という立場を考えると、背後にある権力の根深さを想像せずにはいられませんでした。

恭弥が「まったくもって理解できねぇ」と吐き捨てるのも当然です。彼の怒りは読者の疑問や不満を代弁しているようでした。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第176話
第176話では、鳥山への直接尋問を通して、ユニコーン計画を妨害する真の理由や、政治家・佐古田匠の関与など、新たな構図が明かされました。
特に注目すべきだったのは、安西が冷静に「拷問」という手段を使いこなしていた点です。
まるで訓練されていたかのような手際で鳥山を追い詰めていく姿から、彼が単なる警護係ではないことがはっきりしました。
また、恭弥が安西たちに対して「申し訳ない」と謝り、「本来こういうことをするための訓練ではないはずだ」と気遣う場面も印象に残りました。
その一言に、恭弥の人柄と仲間への敬意がよく表れていたと感じます。
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