※本記事には『ゴッドオブブラックフィールド』第178話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
前回の177話では、鳥山から驚くべき情報が次々と明かされ、恭弥が怒りのままに制裁を加える場面が描かれました。鳥山が抱える闇と、周防の罪がより一層明確になった回でもありました。
今回はその続きとして、恭弥が新たな行動に出る前の静かな一日が描かれます。
神代との電話で交わされる本音、そしてダエルとの再会が、恭弥の心にどのような変化をもたらすのか。
物語のテンポは一度落ち着くものの、次の展開への準備がしっかりと進んでいる印象を受けました。読者としては、仲間たちとの関係性が深まるシーンに注目したいところです。
見どころ1:神代からの電話と、恭弥の“やらかし”の余波
車で移動中の恭弥に、久しぶりに神代から電話がかかってきます。開口一番、「恵比寿でやらかしたろ?」と問いかける神代。
どうやらその場に知り合いがいたらしく、恭弥の行動がすぐに神代の耳にも入ったようです。
神代「これでも俺は「恵比寿の光輝」って呼ばれてんだからよ」
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このセリフには、神代なりのプライドと恭弥への軽い怒りが込められていたように感じました。

ただ、声に元気がない様子も描かれていて、怒っているというより少し寂しそうな印象を受けました。
食事の場面では、恭弥が「周防のところに乗り込む」と言い出しますが、安西が冷静に止めに入ります。「証拠を確認してからの方がいい」と助言され、最終的に恭弥はそれを受け入れます。
西恭弥「…そうだな。オマエの言う通りだ。証拠を確認してから動こう」
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このやり取りには、以前よりも落ち着いて判断を下す恭弥の成長が見られました。

また、安西の的確な進言と、それを素直に受け止める姿勢に、信頼関係の強さも伝わってきます。
「恵比寿での騒動」がどれほどの出来事だったかはまだ描かれていませんが、それが神代にまで影響していることがわかる場面でした。
見どころ2:鳥山の罠と、ダエルとの再会――軽口の裏にある信頼関係
夜、自宅に戻った恭弥は、鳥山から受け取ったはずの証拠資料を確認します。ところが中身を見て愕然とします。封筒の中に入っていたのは、周防とは無関係の会社の内部書類でした。
西恭弥「チクショウ!!鳥山のヤロウ!」
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あれだけ徹底的に追い込まれた鳥山が、それでもなお恭弥に対して抗っていたのが驚きでした。とっさに「確認しなかった自分のミスだ」と受け止めた恭弥の冷静さが印象的でした。
翌朝、恭弥は両親とのさりげない会話を交わしながら、ダエルと連絡を取ります。車で合流した後のやりとりでは、普段の緊張感が嘘のような軽口の応酬が続きます。
西恭弥「オマエまで来てたら、大熊も鳥山もぶっ殺してたろ?」
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この一言に、二人の信頼関係がよく表れていたと思います。

何でも本音で言い合える仲間がいることは、今の恭弥にとって大きな支えになっていると感じました。
また、ダエルの元気な登場が、張りつめていた展開に少しだけ安心感を与えてくれました。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第178話
第178話では、恭弥の過去の行動が思わぬ波紋を広げつつ、次なる展開への布石が静かに打たれました。
神代との電話では、信頼の中に小さなすれ違いが垣間見え、さらに鳥山から受け取ったはずの証拠が無関係な書類だったことで、恭弥は一層の慎重さを求められます。
印象的だったのは、恭弥が反省しつつも母を守れたことに価値を見出す姿でした。冷静さと仲間への信頼が深まった一話だったと感じました。
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