※本記事には『ゴッドオブブラックフィールド』第183話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
前回の第182話では、恭弥が官房長官とラノック大使をつなぐ調整役として奔走し、いよいよユニコーンプロジェクトが日本で公表されるという大きな動きが見えてきました。
今回の183話では、その裏側でじわじわと動き出している個人の感情や組織の圧力が、よりはっきりと浮き彫りになります。
株取引、芸能事務所、外交・諜報、そして裏社会――多方面で火種がくすぶる中、恭弥はどう立ち回っていくのか。一見穏やかに進んでいるようで、水面下では確実に変化が進んでいる回となっています。
見どころ1:セシルの再登場と、椎名愛子の異変が気になる食事会シーン
DIファミリーのオフィスに現れたのは、証券会社勤務のセシル。
恭弥の株取引の手続きを担当するためにやってきました。支店長の同行を振り切ってきたという話には、彼女らしい勢いを感じます。
その場でセシルは株の注文に必要な書類の説明をし、恭弥から無事にサインをもらいました。
セシル「今日はキョウヤのおかげで法人カードが使いたい放題だから全員分奢っちゃうわ!」
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このセリフにはちょっと驚きました。大胆というか、考えるより先に動くタイプなのかも。恭弥の反応が落ち着いてたのも、ギャップがあっておもしろかったです。
そしてみんなで出かけた食事の場面。全体的には和気あいあいとしていて、セシルもミシェルもご機嫌。
そんな中、ふと目に止まったのは椎名愛子の暗い表情でした。彼女は恭弥と目が合うと、すぐに視線を逸らしてしまいます。
恭弥「目を逸らした?なんかありそうだな。どっかからスカウトでもされたのか?」
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この一瞬のやりとり、地味に引っかかりました。作中ではさらっと流された感じですが、明らかに伏線と感じました。
見どころ2:黒川との再会と、周防への怒りと葛藤が交錯する作戦会議
カフェに現れたのは、療養中だった黒川。恭弥とダエルは、彼の姿を見て素直に喜んでいました。
まだ本調子ではないものの、こうして外に出られるまで回復した姿に、読んでいるこちらも少し安心します。
久々に集まった3人は、さっそく情報を共有。恭弥はユニコーンプロジェクトが来週日本で公表されることを伝えました。
恭弥「世界各国から情報機関の担当者がこの国に集まるそうですよ」
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このセリフ、あまりにも重みがある話なのに、サラッと伝えてるのが恭弥っぽい。

黒川が素直に喜んでたのも印象的でした。ここまで色々あった分、ようやく報われたように見えました。
その後、話題は清水グループに移ります。恭弥とダエルは感情を露わにし、「今すぐぶっ潰したい」と本音をこぼしますが、黒川は一言で止めました。
黒川「私は賛成できません」
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黒川はすぐに理由を説明し、冷静な判断を示しました。相手の人脈や影響力を把握した上で「暴力では解決できない」と言い切る姿に、現実をしっかり見据えている人なんだと感じました。

こういう冷静な判断ができる人が近くにいるって、恭弥たちにとってめちゃくちゃ貴重だと思う。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド 第183話
第183話は、全体として「表と裏の交錯」が強く印象に残る回でした。恭弥の周囲では表向きに話が進んでいるように見えて、裏では確実に何かが動いている気配がありました。
まず、株の正式な注文開始によって、恭弥は経済面での「武器」を手に入れます。
表ではセシルの陽気なやり取りが目立っていましたが、椎名愛子の様子からは芸能界の水面下にある何かしらの不安要素が読み取れます。この違和感は、今後のDIファミリーの展開に大きく関わってきそうです。
一方、黒川との再会は、恭弥の「力では動けない局面」に一石を投じました。
敵である周防の国際的なネットワークや影響力を踏まえると、これまでのように力でねじ伏せる展開は難しいという現実が突きつけられます。
ここで強調されたのは、感情で動く危うさと、それを抑える理性の重要性。ユニコーンプロジェクトを成功に導くためにも、恭弥たちは今、冷静さを試されている段階に入ったのだと感じました。