※本記事には『ゴッド・オブ・ブラックフィールド』第204話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
前回の203話では、ラノックと犯罪組織セルパン・ブニムーの対立が激しくなり、組織の幹部が次々と処分されていきました。そして、恭弥のもとには、組織の一人・ザビエが現れ「仲裁をしてくれれば周防を差し出す」という驚きの提案を持ちかけます。
今回の204話では、白井美紅と椎名愛子による「女性同士の探り合い」と、ラノックの裏の動きを推測する場面が印象に残ります。
見どころ1:白井美紅 vs 椎名愛子、恋敵同士の駆け引き
204話の前半では、病室での偶然の鉢合わせから、白井美紅と椎名愛子の「恋敵同士の戦い」が始まります。
表面上は礼儀正しいやり取りで始まるものの、次第に言葉の裏に隠れた牽制が見え隠れしていきます。
白井『お姉ちゃんがいないので、仲良くなれたら嬉しいなって』
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愛子『代表のお友達なら大歓迎よ』
白井は年下らしく礼儀正しい口調ながら、「お姉ちゃん」という言葉で微妙な年齢差を突いてきます。

それに対して愛子は「代表のお友達」と返し、白井の立場をやんわりと「距離のある関係」に位置づける。一言一言で牽制しあい、互いの「領域」を探り合っているように見えました。
一方で、この火花にまったく気づいていないのが恭弥です。「仲良くなったみたいだな」とのんきに言ってしまう姿には、恭弥の恋愛への鈍感さが見て取れました。
見どころ2:恭弥×黒川──ラノックの本心と、広がる作戦の地図
物語の後半では、恭弥と黒川が病室でじっくり話をします。
内容は、最近の事件を整理するような会話です。二人は、ラノックの動きや周防の情報について、冷静に分析を始めます。
黒川『何か手に入れたいものがあるのでしょう』
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このセリフに表れているように、おそらくラノックの狙いは「ただの報復」ではありません。
爆弾テロに対して怒っているのではなく、もっと具体的な「目的」をもって行動しているのです。
ラノックは、セルパン・ブニムーという組織から「ある情報」を得ようとしています。その情報が何なのか、まだ明かされていません。でも、ラノックが動いている理由は、感情ではなく戦略的なものです。
恭弥と黒川の会話からも、ラノックが理性的に動く人物であることがよくわかります。
ふつうなら大きなテロのあとには怒りで突っ走ってしまいそうですが、彼はそうしませんでした。
それどころか、「情報を手に入れるまでは攻撃を続ける」と冷静に考えているのです。
では、いったいどんな情報を追っているのでしょうか? 軍事関係の秘密かもしれませんし、政治家たちの裏取引かもしれません。
読者としては、それが何なのか、これからの話で明らかになるのを楽しみにしたいところです。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第204話
今回の話では、病室に集まった人物たちがそれぞれの立場から情報を持ち寄り、恭弥のまわりで状況が大きく動き始めました。
ラノックはある「重要な情報」を手に入れるために、犯罪組織への攻撃を続けていることが分かります。
また、周防に子どもが7人いて、そのうち何人かが海外で金の管理をしているという事実も明らかになりました。
短いやり取りの中に、今後につながる大事な情報がいくつも詰め込まれていた回です。
- 次回記事:205話:ラノックが仕掛けるスパイ戦の真意
- 前回記事:203話:「何でもする」ザビエの本音と裏の意図
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