※本記事には『ゴッド・オブ・ブラックフィールド』第205話のネタバレが含まれています。まだ読んでいない方はご注意ください。
前回の204話では、恭弥の病室に現れたセルパン・ブニムーのメンバーが、意外な提案を持ちかけてきました。また、杉田未央の死という重い出来事が、恭弥の復讐への決意を強めるきっかけにもなりました。
そして第205話では、まず恭弥の見舞いに来た黒川や京極が集まり、彼の存在がいかに多くの信頼を集めているかがはっきりと描かれます。
後半では、フランス大使館でのラノックとの対話が展開され、ただの報復にとどまらない、国家を巻き込む情報戦の構図が明らかになります。
見どころ1:恭弥を巡る引き抜き合戦と仲間の本音
仁道病院のダエルの病室に仲間たちが顔を見せに来ました。やって来たのは、黒川、京極です。
テロの直後で、みんな忙しいはずなのに、こうして恭弥に会いに来たことが印象に残ります。特に、京極が話してくれた、煉谷隊長との会話が目を引きました。
京極「呼ばれて行ったら、君のことを色々聞かれて・・・優秀な人材をフランスに奪われてたまるか!…って熱弁してたよ」
©Kakao piccoma Corp.
この場面は、軍人同士の固いやり取りというより、まるで親しい親戚が久しぶりに集まって談笑しているような、あたたかい雰囲気がありました。
そこにあるのは、命をかけて戦ってきた者どうしの信頼です。戦いの話は出てこないのに、どこか安心できる場面でした。
また、周りが恭弥のことを「絶対に手放したくない」と評価する一方で、恭弥自身はそういった言葉にあまり執着していないように見えました。

地位や名誉には興味がなさそうで、それよりも「今、自分がどこにいるか」の方が大切だと思っているようです。特に、家族のそばにいる今の環境を、大事にしているのでしょう。
見どころ2:ラノックの狙い──スパイ戦の幕開けと恭弥への信頼
205話の後半では、恭弥がフランス大使館を訪れ、ラノックと昼食をとりながら、今後の動きについて話し合う場面が描かれています。
このシーンでは、テロ事件の背後で動いていた思惑や、ラノックが本当に狙っていることがはっきりしてきました。
ラノック「ユニコーンが世界に公表されまた日本もそれに参加している。これからはスパイ戦の始まりだ」
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ラノックは、テロに対する仕返しをしているように見えて、実はそれ以上のことを考えていました。
彼の狙いは、武器を流通させたセルパン・ブニムーという組織に、「武器の仕入れ先の情報」を渡すように迫ることです。しかし、それはただの復讐ではありませんでした。
その裏では、アメリカや中国といった国の情報機関を巻き込んで、国同士をぶつけ合うように仕向ける計画が進んでいました。
注目したいのは、ラノックがこの作戦の裏側を、恭弥に包み隠さず説明していることです。

普通なら、そこまで大事な情報を話すことはないでしょう。でも、ラノックは恭弥にそれを話しました。それは、恭弥のことをただの部下ではなく「信頼できる後継者候補」として見ているからだと思います。
今回のフランス大使館での会話は、戦いや銃撃とは違い、頭脳を使う「情報戦」のスタートを感じさせるものでした。
そして同時に、恭弥がどれほどラノックに信頼されているかが、言葉のひとつひとつから伝わってきました。これからの展開がどうなるのか、ますます目が離せません。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第205話
- 病室に集まる仲間たちが恭弥への信頼の厚さを示す
- 京極から煉谷隊長の本音が語られ、恭弥の重要性が浮き彫りになる
- ラノックはセルパン・ブニムーへの要求を通じて真の狙いを明かす
- アメリカと中国を間接的に争わせる情報戦が進行中
- ザビエが実はアメリカのスパイだったという新事実が発覚
- 次回記事:206話:「百年に一度の逸材」虎太郎が登場
- 前回記事:204話:白井と愛子の火花散る初対面シーン
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