※本記事には『ゴッド・オブ・ブラックフィールド』第211話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
前回の第210話では、恭弥がミシェルに気持ちを打ち明け、複雑な関係に一つの区切りがつきました。
一方、穏やかな日常を過ごす恭弥のもとには黒川から連絡が入り、物語は再び緊迫した局面へ向かいます。
そして第211話では、黒川が国家機密レベルの作戦を明かし、恭弥にその協力を依頼。
その裏で、周防は虎太郎に恭弥一家の排除を命じ、両者の対立はもはや後戻りできない段階へ突入しました。
見どころ1:国家レベルの秘密作戦が発動!
恭弥は、内閣情報調査室の黒川から呼び出され、朝から事務所を訪れました。
ふだんと変わらぬ口調の奥にあったのは、静かながらも強い決意です。黒川は、自分の立場すら投げ打ってでも、恭弥の暴走を止める覚悟をしていたのでした。
黒川『この手で周防を始末しようと思ったのです』
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内閣情報室の要職にある彼が、ここまで踏み込んだ覚悟を口にするとは思いもしませんでした。
国家の秩序を支える側の人間が、あえてそれを逸脱しようとする。その裏には、ただの正義感では語りきれない重みがあります。
どれだけ理性を保っていても、極限まで追いつめられた人間の中には、抗いようのない信念が目を覚ますのかもしれません。
話はさらに驚く内容へと進みます。
黒川は、政府の一部だけで「グランドサークル掃討作戦」という極秘チームを立ち上げると言いました。
この作戦は、テロを支援している財閥や、機密を漏らす政治家などをまとめて排除するというものです。
黒川『西さん、グランドサークル掃討作戦、ご一緒していただけますか?』
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今回の作戦がこれまでと違うのは、敵の正体が「裏社会の人間」ではなく、日本という国を動かす中枢にいる存在たちだという点です。
恭弥のこれまでの経験を踏まえても、政財界の頂点にいる者たちを標的にする任務は、まさに国家そのものの構造に踏み込む行為だといえます。
単なる戦場や暗殺とは異なる、長期戦と駆け引きを前提とした「新たな局面」が始まったと感じました。
見どころ2:周防が恭弥一家に殺害指令を下す
周防は部下を通じて関係者に連絡を取ろうとしても、誰ひとり応じない、そんな異常事態に、周防の苛立ちは限界に達していました。
あれだけの権力を誇っていた彼が、今では頼れる人間さえいない。そう判断したのか、最後の頼みである虎太郎に対し、ある「仕事」を任せます。
周防『あのガキとその家族の始末も頼む。できるな?』
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もはやビジネスや政治の話ではありません。完全に「恨み」だけを動力にしているような指示でした。
周防は、家族をセルパン・ブニムーに殺されたばかりだというのに、次に狙いを定めたのは恭弥の家族でした。

自分が受けた痛みを、そっくりそのまま相手に返すような命令。そこに正気を感じることはできません。報復か、それとも見せしめか?理由はともかく、彼が選んだのは暴力の連鎖を深める道でした。
一方その頃、恭弥はダエルとカフェで合流していました。
ただの雑談ではなく、これから話すには場所が悪いと判断し、二人で移動することに。
そこへ偶然合流したのが、かつての仲間・スミセン。再び集まり出した旧友たちに、恭弥は核心を打ち明けようとします。
恭弥『オマエたちに話がある。まずは場所を移して飯でも食おう』
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これから始まる「グランドサークル掃討作戦」について二人に話すのだと予想できます。
表向きは普段と変わらない空気を保ちながらも、水面下では作戦が動き始めている。

そんな恭弥たちの姿と、追い詰められ孤立を深める周防の姿は、対比として浮かび上がります。そしてこの対比こそが、まもなく訪れる決定的な衝突の兆しを強く印象づけていました。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第211話
- 黒川が辞職覚悟で極秘作戦の決行を決意
- グランドサークル粛清計画の全貌が明かされる
- 周防が孤立し始め、一部の部下とも連絡が取れなくなる
- 恭弥とその家族の抹殺を虎太郎に命じる周防
- カフェに集まった恭弥・ダエル・スミセンの三人が動き出す
- 次回記事:212話:恭弥が語る作戦終了の真意とは
- 前回記事:210話:「好きな人がいる」と恭弥が語った夜
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