※本記事には『ゴッド・オブ・ブラックフィールド』第213話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
前回の第212話では、恭弥が「掃討作戦」の準備を進める一方で、朝のランニング中に命を狙われる気配を察知。
緊迫した空気の中、大型バイクによる襲撃が目前に迫り、ついに周防側の反撃が始まりました。
今回の第213話では、そのバイク襲撃の意図がわかってきます。そして恭弥は黒川と共に、残る敵組織を潰す計画を本格的に始動させます。
極秘チームの結成と「暗殺」という選択。物語はついに、後戻りのできない局面へと踏み込んでいきます。
見どころ1:恭弥へのバイク襲撃と、その裏にある精神的な揺さぶり
朝のランニング中、恭弥の背後から突如現れた大型バイクが猛スピードで接近。紙一重で回避した彼は、そのままバイクと対峙します。
恭弥『…来いよ』
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ところが相手は戦おうとはせず、恭弥の前からすっと引き返して去っていきました。
まるで最初から命を奪うつもりではなかったかのような動きです。このやり取りには、物理的な攻撃というより「精神をすり減らすための威嚇」の意図が色濃く感じられます。
敵にとってはプレッシャーを与え続けることで追い詰めようという戦術だったのでしょう。

しかし、そこは傭兵仕込みの恭弥。脅しだけで揺らぐような男ではないということは読者はみな知っています。
その直後、恭弥は即座にダエルへと連絡を入れます。
恭弥『周坊が攻撃を仕掛けてきた』
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すぐに状況を共有し、仲間に注意を促す判断の早さはさすがのひと言。
自身の安全が確認できたからといって安心せず、周囲の危険まで想定するあたり、仲間を大切にする彼の姿勢が際立っていました。

この一連のやり取りは、ただの「襲撃シーン」で終わらせない緊張感と、恭弥の冷静さ・判断力をしっかりと見せてくれる冒頭の見せ場となっています。
見どころ2:恭弥・黒川チームによる“掃討作戦”始動
バイク襲撃の直後、恭弥は迷いなく黒川のもとを訪れ、次の一手として周防の残る組織の壊滅を提案します。
しかも、その提案には一切の遠慮も段取りもありません。戦場での経験からくる本能的な判断が、そのまま言葉になっていました。
恭弥『こういう時は・・・考えるより先に行動した方が上手くいきます』
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目の前にあるリスクよりも、先にある「攻め時」を見極める力。それを持つ人間は、実のところごくわずかです。

黒川が慎重になればなるほど、その対比として恭弥の覚悟が際立ちます。無謀ではなく、豊富な経験から来る強気。それが読者にも伝わってくるやり取りでした。
そして、いよいよ黒川は腹を決め、自らの部下たちを呼び寄せます。安西、井川、宇野の3名は、一瞬の迷いもなくその場に立ち、黒川の言葉を受け取るのです。
黒川『今回の標的は清水グループ会長周防裕三。作戦内容は―――暗殺だ』
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この場面では、むしろ黒川のほうが恭弥以上に覚悟をにじませていた印象を受けました。
長年、組織と国家に尽くしてきた人間が、最後の一線を越える。その決断の重みが、部屋の空気をピンと張りつめさせていたように思います。

若手の3人が即答で参加を表明した姿も頼もしく、「全員で背負う作戦」という印象が強まりました。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド 第213話
- 襲撃は直接の殺害ではなく精神的疲労を狙った威嚇だった
- ダエルにも警戒を促し、敵の次の動きを予見する
- 黒川に報告し、敵組織の残党を叩く作戦を提案
- 黒川は慎重ながらも恭弥の意見に理解を示す
- 黒川の部下3人が作戦への参加を即答で承諾
- 周防の暗殺を正式に作戦として掲げ、チームが動き出す
- 次回記事:214話:恭弥が異変を察知し車を緊急停止
- 前回記事:212話:恭弥が語る作戦終了の真意とは
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