※本記事には『ゴッド・オブ・ブラックフィールド』第242話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
前回は、恭弥がスミセンの自宅に単身乗り込み、爆弾を持った犯人たちと対峙しました。合図と同時に電波を遮断し、特殊部隊や仲間たちの突入を成功させます。
そして今回は、事件解決後の現場から物語が動き出します。負傷した恭弥が病院へ向かい、スミセンや仲間たちと状況を確認しながら、事件の背後に潜む新たな疑問が浮かび上がっていきます。
見どころ1:あえて会わないという優しさ
屋内での激しいやりとりが終わり、恭弥のもとへ窓から突入した特殊部隊とダエル、安西がかけつけました。
屋上の見張りはすでに倒され、部屋にいたテロリストたちはほとんど戦えない状態です。唯一、撃たれながらも息のある者がいたので、今後の大事な情報源になりそうでした。
安西が起爆するおそれのある爆弾から離れるようにすすめ、恭弥はその場を移動しようとしました。しかしその直後、耳元で発砲されていた恭弥は体がふらつきます。
バランス感覚がおかしいと感じた恭弥は、仁道病院で診てもらうらうことにしました。
恭弥は仁道病院での診察を終えると、その足でスミセンの病室へ向かいます。スミセンは、暗証番号を知っている何者かに急におそわれたと説明しました。恭弥は、女性がらみで情報がもれたのではないかと疑い、厳しい言葉をぶつけます。
それでも命に別状がないことを確認すると、恭弥は廊下へ出ます。そこにはダエルが待っていて、恭弥は会いに行くようすすめました。
ダエル「オレはいいっす。リーダーはともかくオレに弱ってる姿を見られたくないでしょうから」
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その言葉に恭弥はうなずき、黒川が待つ駐車場へ向かうのでした。

この場面で印象的なのは、ダエルがあえてスミセンのもとへ行かなかったことです。
二人は傭兵時代から同じ隊で過ごし、普段は互いの強さを競い合い、口げんかも絶えない関係でした。しかし今回は、そんな気心の知れた仲だからこそ、弱った姿を見せたくないだろうという配慮が働いたのでしょう。
表立った優しさではなく、相手の誇りを守るための距離感に、ダエルなりの思いやりを感じました。
見どころ2:不可解な標的選びの裏側
仁道病院から自宅への移動中、恭弥は黒川に途中で車から降ろしてほしいと頼みました。軽い怪我ですんだことや、須賀と話す用事があるためです。
黒川は事件が起きた直後ということもあり渋りましたが、最終的には了承します。恭弥は今回の作戦で使った腕時計型の盗聴器を返し、そのおかげで助かったと礼を述べます。
黒川によれば、爆弾は脅迫用と思われる簡単な構造だったとのことでした。生き残った犯人は応急処置と拘束を済ませおり、今後の尋問で情報を得る予定だといいます。
その後、恭弥とダエルはカフェに移動し、今回の事件について話し合いました。
恭弥は再発の可能性を懸念し、対策の必要性を口にします。ダエルは同意しつつも、なぜ元傭兵のスミセンが狙われたのか疑問を抱いていました。
ダエル「姫野に鬼塚…白井やミシェルのような一般人を狙っていたらもっと楽に拉致できたはずなのに…」
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一般人のほうが拉致は容易なはずだと指摘し、その意図を測りかねています。恭弥も同じ疑問を抱えており、狙いを聞き出してから殺すべきだったと悔やみました。
恭弥たちは生存している犯人から情報を得られること、そして今回は被害がなかったことにひとまず満足すべきだと結論づけました。
この場面で印象的なのは、恭弥とダエルが同じ疑問を抱いていることです。

スミセンは元傭兵であり、たしかに戦闘力は落ちているものの、一般人よりははるかに手強い存在です。犯人側もそれを知っていたはずなのに、あえて狙ったという点が不可解です。
別の視点で見ると、この選択は単なる偶然ではなく、何らかの意図やメッセージが込められていた可能性があります。
直接的な脅迫や心理的揺さぶりを狙ったのか、それともスミセン個人に関わる過去の因縁が影響しているのか。どちらにしても、単純な拉致事件では済まない背景がありそうです。
恭弥たちがその理由を突き止められれば、今回の事件だけでなく、今後起こりうる脅威の予防にもつながるはずです。スミセンを標的にした狙いが明らかになれば、この一連の騒動の核心に迫ることができるでしょう。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第242話
- 特殊部隊と仲間が突入し、現場を制圧した
- 爆弾から離れる途中、恭弥がふらつき病院へ向かった
- 診察後、恭弥はスミセンの容体を確認した
- スミセンは暗証番号を知る何者かに襲われたと説明した
- スミセンに気を使い、ダエルはあえて病室に入らなかった
- カフェで事件の再発防止策について話し合った
- 元傭兵スミセンが狙われた理由に疑問が残った
- 次回記事:243話:国籍による報復力の差が招く危険な標的選び
- 前回記事:241話:背後からの銃撃を瞬時に感知する恭弥
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