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『ゴッドオブブラックフィールド』第243話ネタバレ感想|国籍による報復力の差が招く危険な標的選び

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『ゴッドオブブラックフィールド』第243話ネタバレ感想|国籍による報復力の差が招く危険な標的選び

※本記事には『ゴッド・オブ・ブラックフィールド』第243話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。

前回は、恭弥がスミセン救出作戦を終え、病院で彼の無事を確認しました。帰宅途中には白井美紅と再会し、彼女の不意の問いかけに慎重な返答を選びます。

そして今回は、恭弥がラノック大使から新たな情報を受け取り、自らが標的となった理由を知らされます。さらに次なる敵として、佐古田兄弟の名が挙がる展開です。

目次

見どころ1:美紅の嫉妬を和らげた一言

夜道を並んで歩く恭弥と白井美紅。ふと美紅が問いかけたのは、女優・愛子と自分を比べたときの美しさについてでした。

唐突な質問に、恭弥は彼女の年相応な嫉妬心を感じ取り、慎重に答えを選びます。

まず愛子がドラマの主演として多くのプロによる手掛けを受けていることを説明し、それを「当然のこと」とした上で、自分にとっては美紅の方が勝っていると断言します。

恭弥「少なくともオレの目にはオマエのほうがキレイだ」

©Kakao piccoma Corp.

その言葉に、美紅は一気に表情を明るくし、二人の空気は和らいでいきました。

歩みを進める中、恭弥が学校の様子を尋ねると、美紅は「鬼塚と姫野が毎日病院に通っている」ことを伝えます。

理由は、かつて二人がいじめていた小林梓への謝罪のためでした。恭弥は、彼らが以前の約束を守っていることを心の中で確認し、学校全体でもいじめが消え、皆が平穏に過ごしていると知るのでした。

なかやす

このシーンで印象的なのは、恭弥の言葉選びのうまさです。唐突な質問に対して否定も肯定も極端にせず、まず状況を丁寧に説明した上で相手を持ち上げる形を取っています。

美紅の年齢や性格を理解しているからこそ、彼女が素直に受け止められる答えを導き出せたのでしょう。単なるお世辞ではなく、恭弥が本当に思っていることを口にしているので罪悪感もありません。

一方で、鬼塚と姫野がかつての被害者である小林梓のもとへ日々通っているという話も美紅から聞きます。

二人はこれまで加害者として描かれてきましたが、直近では更生のために運動部で体を鍛えたり、学祭の実行委員として学校を盛り上げようと努力してきました。

そうした変化の延長線上に、今回の行動があります。言葉だけでなく実際に足を運び続ける姿勢は、誠意を示す何よりの証拠です。

見どころ2:国籍が生む報復力の差

日曜の朝、恭弥は自宅からラノック大使に電話をかけ、午後にネクサスホテルで会う約束を取り付けます。

ホテルへ到着すると、玄関口では松田が出迎えます。松田は五十嵐が目を覚ましたことを嬉しそうに報告し、恭弥は後日見舞いに行くと伝えます。その後、ラノックが先に部屋で待っていると言われ松田に案内されます。

恭弥が部屋に入って席に座ると、ラノックは白い封筒を差し出します。中には複数の写真、パスポート、メモが入っており、それらがスミセンを襲撃した者たちであることが告げられます。

調査の結果、彼らはイギリス陸軍特殊部隊SASであり、混乱を誘うためにアジア系隊員が派遣されたとラノックに言われます。

ラノックは、今回の恭弥が標的にされた理由を「日本国籍」という報復力の弱さにあると指摘します。さらに、今後はより強力な敵が送り込まれる可能性が高いと警告します。

ラノック「世界各国は前回のモンゴル作戦をフランスが主導したと認識している。だが、狙われたのは…私じゃなく君だった。その理由が今ならわかるだろう?」

ラノック「世界各国は前回のモンゴル作戦をフランスが主導したと認識している。だが、狙われたのは…私じゃなく君だった。その理由が今ならわかるだろう?」

©Kakao piccoma Corp.

しかし、ラノックは最優先の標的とすべきは、佐古田崇とその弟・佐古田匠だと言い、恭弥もその方針で心を固めるのでした。

なかやす

このシーンで際立っていたのは、なぜラノックではなく恭弥が標的になったのかという理由の明確化です。

報復力の差という明確な要因を指摘され、日本という国の立場の弱さが浮き彫りになります。

フランスならば大規模な報復作戦を即座に実行する一方、日本にはそれができない。その差が命を狙われる理由になっているのは理不尽でありながらも、国際情勢の中では珍しくない判断ともいえます。

恭弥にとっては、個人の力量や実績とは無関係に、国籍そのものが命の危険を招く要因となっている状況です。

この事実は、彼が今後の行動を決めるうえで常に意識せざるを得ない大きな制約となり、戦い方や守るべき範囲にも影響を及ぼしていくでしょう。

まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第243話

  • 夜道で美紅が愛子との美しさ比較を恭弥に問いかける
  • 恭弥は状況を説明した上で美紅を評価し嫉妬を和らげる
  • 学校で鬼塚と姫野が被害者に謝罪し続けていると判明
  • 二人は更生のための活動を行動で示している
  • 恭弥はラノックからSASによる襲撃の真相を聞く
  • 標的が恭弥になった理由は日本国籍による報復力の弱さ
  • 国籍が戦い方や守る範囲に制約を与える現実を痛感する
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