※本記事には『ゴッド・オブ・ブラックフィールド』第258話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
前回は、恭弥が模擬戦で成瀬や久住らの動きを見極め、防衛班を退却へ追い込みました。一方でダエルも市街地戦に突入し、その圧倒的な力で敵を追い詰めていきました。
そして今回は、京極が作戦を仕掛けて屋上への退路を利用しようとする中、ダエルが相手の意図を察知して別の行動に出ます。知略と直感がぶつかる戦いが展開される回でした。
見どころ1:ダエルの鋭い直感と判断力
市街地戦の訓練が始まり、防衛班を率いる京極は状況を冷静に見極めていました。敵は勢いに任せて攻めてくる少数部隊。
そこで京極は、1班を屋上に退却させるよう仕向け、その背後を突いて挟み撃ちにするという作戦を立案します。岩田もその意図を理解し、観測班を通じてすぐに指示が伝えられました。
一方、ビル内部を進むダエルは、敵の退却に違和感を抱きます。隠れるには最適な場所を放棄していることに不自然さを感じ取り、単なる後退ではなく意図的な動きだと気づきます。
ダエル「屋上?そこで防衛線を張って待ち構えるつもりなのか?いや待てよ。果たして本当にそれだけだろうか?」
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考え込んだ末にダエルは屋上を選ばず、部下たちを率いて1階へと進む決断を下します。
敵の作戦を逆手に取ろうとする老練な京極と、鋭い勘で裏を読んだダエルの判断がぶつかる場面は、互いの経験と洞察が際立つ展開でした。

このシーンで注目したいのは、ダエルの読みの鋭さです。敵が有利に使えるはずの場所をあっさり手放した時点で、彼はすぐに何か裏があると見抜きました。
単なる撤退ではなく、仕掛けられた策だと直感できるのは、数多くの実戦を経験してきたからこそだと思います。
もし本気でダエルを誘い込もうとするなら、実際の戦場のように緊迫感のある退却を演じる必要があったはずです。その点で、防衛班の動きはまだ甘さが残っていたとも言えます。
ダエルが冷静に流れを読み替えて行動を選んだことで、相手との力量差がはっきり浮き彫りになっていました。
見どころ2:「作戦通りにいかない」中での判断
京極たちはビルの前に到着すると、周囲の静けさから作戦が読まれていることを察しました。
屋上での交戦音がない以上、敵は待ち構えていると考えざるを得ません。それでも引き下がることなく突入を決意し、観測班を励ましながら建物内へと進みます。
京極「だが、ここまで来て逃げ出すのはプライドが許さない。それは君たちも同じじゃないか?」
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中は薄暗く、緊張感が漂う中で銃撃戦が始まります。観測班の隊員が次々と倒れ、京極と岩田だけが残される状況となりました。
必死に耐える二人でしたが、戦いの最中にダエルが背後から回り込み、銃口を突きつけられてしまいます。京極は完敗を認め、ダエルが引き金を引こうとしたところでサイレンが鳴り響くのでした。

この場面で印象的だったのは、京極が作戦を見破られていると察しながらも、あえて突入を選んだことです。
部下たちにとっては危険な判断でしたが、経験を積ませるという思いと、引き下がることを良しとしない矜持が強く出ていました。
また「実戦では作戦通りにいかないことなどよくある」と考えたうえで、その不確実さごと受け止めて進む姿勢も感じられました。
一方で、銃撃戦の応酬から一転して、ダエルが裏から回り込む展開は鮮やかでした。
正面の撃ち合いだけでなく、裏取りという戦術を選んだことで、勝負の流れを一気に引き寄せています。京極が耐え抜こうとする中で、最後に決定打を放ったのはやはり実戦慣れしたダエルの冷静さでした。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第258話
- 京極が屋上退路を利用した挟み撃ち作戦を立案する
- ダエルは敵の退却に不自然さを感じてすぐに察する
- 京極は作戦がバレても突入を選ぶ矜持が伝わる
- ダエルが裏をかいて背後に現れる展開が鮮やかだった
- 最後に京極が完敗を認める潔さも印象的だった
- 次回記事:259話:特殊部隊を同行させたいと恭弥が条件提示
- 前回記事:257話:隊員が仲間に銃を向けられず被弾する展開
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