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『ゴッドオブブラックフィールド』第263話ネタバレ感想|父の抱擁を受けた恭弥が家を後にする

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『ゴッドオブブラックフィールド』第263話ネタバレ感想|父の抱擁を受けた恭弥が家を後にする

※本記事には『ゴッド・オブ・ブラックフィールド』第263話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。

前回は、沢村首相が西郷の意見を受けて単独作戦を承認し、日本部隊だけで出発する方針が固まりました。隊員たちは参加を望み、緊張の中で決断が下されました。

そして今回は、承認された作戦のもとで各隊員の動きが描かれます。恭弥は仲間や家族に別れを告げ、静かに出発の時を迎えていきます。

目次

見どころ1:成瀬が背負った隊員たちの願い

夜の訓練場の兵舎で、西郷は成瀬を呼び寄せました。席についた成瀬は、作戦に参加できない隊員たちの落胆を気遣い、せめて現場への同行だけでも許可してほしいと訴えます。隊員全員が強く参加を望んでいるため、その思いを無視できないと考えてのことでした。

しかし、西郷はその願いを退けます。すでにフランスの部隊が到着に遅れることが判明し、恭弥の判断で日本部隊だけによる単独行動へと切り替えられていました。

そして沢村首相もその判断を承認していたのです。成瀬が知らなかったのは、まさにこの決定でした。

西郷「今回の作戦は単独作戦に変更となった。狙撃手2名を含め、12名を追加で選抜しろ」

西郷「今回の作戦は単独作戦に変更となった。狙撃手2名を含め、12名を追加で選抜しろ」

成瀬は思わず言葉を失いましたが、西郷はすぐに返事を促し、出発までに速やかにリストを用意するよう命じました。こうして部隊は、首相の承認を受けた新たな体制のもとで出発の準備を進めることになったのです。

なかやす

このシーンで描かれていたのは、特殊部隊員たちが持つ強い使命感でした。

危険を承知しながらも全員が参加を望み、たとえ後方でもいいから役立ちたいという思いが行動の背景にあります。成瀬が西郷に直訴したのは、その気持ちを代弁しようとしたからだと感じました。

このやり取りから伝わるのは、成瀬自身の立場です。彼は部下たちの落胆を放置できず、指揮官に対して無理を承知で頭を下げました。自分が叱責されることよりも、仲間の意志を尊重したい気持ちが勝っていたのだと思います。

なかやす

この一連の流れを通して、部隊員たちがいかに強い結束を持っているかが垣間見えました。仲間の思いを背負う成瀬の姿勢には、仲間を大切にする真摯さが伝わってきます。

見どころ2:家族の前で見せた気まずさ

夜の街を車で移動しているとき、恭弥はラノックと電話で作戦の詳細を確認しました。敵をスイス側から追跡するよりも、フランス領内で迎え撃つ方が有利であるという情報がラノックから伝えられました。

しかし最終的な決定権は恭弥にあり、彼自身はまず地図を確認してから判断したいと答えます。そのため、作戦地帯の地図を持った案内人が輸送機に同乗することになり、恭弥は「輸送機で決める」と方針を示しました。

その後、電話を終えると、同行していた安西たちに対して一度家に戻り、大切な人に挨拶しておくよう促しました。

そして、恭弥も自宅へ戻り両親と顔を合わせます。母の花恋は突然の出張を心配し、危険な任務ではないかと問いかけます。

父の誠司は花恋を安心させようと笑いながらも、心のどこかでは息子が危険な役割を担っていることを感じ取っていました。恭弥は仕事の詳細を明かすことができないため、国家機密に関わるが安全な任務だと説明し、両親の不安を和らげようとします。

恭弥「あっもうこんな時間だ。そろそろ行かないと」

玄関先まで見送った花恋は静かに言葉をかけ、誠司は力強く抱きしめながら気をつけるよう伝えました。恭弥はその思いを受け止めて家を後にします。

心の中では、もし無事に帰還できたら今度こそ家族旅行を実現しようと固く誓っていたのでした。

なかやす

このシーンで印象的だったのは、恭弥が安西たちに「大切な人へ挨拶してこい」と伝える場面です。

死地に向かう前に別れを告げることの重みを知っているからこそ、仲間にも同じことを実行させたのでしょう。危険を前にした者にしか理解できない配慮が感じられました。

この場面から見えるのは、恭弥自身の複雑な心境です。両親の前では普段のように振る舞おうとしますが、作戦の内容を話せないため、どうしても気まずさが残ります。

父と母がすでに危険な任務を担っていると知っていても、詳細を伏せて安心させようとする姿には葛藤がありました。

この一連の流れを見ていると、恭弥が家族と向き合う際にややたどたどしくなっていた理由も理解できます。大切な人との挨拶は欠かせないと分かっていながら、心配をかけたくない気持ちと、嘘をつかざるを得ない現実の板挟みがあったのだと思います。

なかやす

そのため、すぐに席を立って出発しようとする姿が印象に残りました。

まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第263話

  • 沢村首相は恭弥の判断を承認し、日本部隊のみでの作戦が確定した
  • 隊員たちは新たに選抜され、出発に向けた準備が進められた
  • 恭弥はラノックと連絡を取り、作戦を輸送機内で決める方針を示した
  • 安西たちに「大切な人へ挨拶してこい」と促し、別れの重要さを強調した
  • 恭弥は両親と対面し、不安を抱く母と気丈に振る舞う父の思いを受け止めた
  • 無事に帰還したら家族旅行を実現するという誓いを胸に家を後にした
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