※本記事には『ゴッド・オブ・ブラックフィールド』第269話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
前回は、恭弥とダエルが前進を試みる中で激しい銃撃を受け、狙撃手の位置を特定しながらも各方面から敵の接近が報告され、戦況が一気に緊迫しました。恭弥はダエルに単独行動を許可し、自らは敵狙撃手を討つため走り出しました。
そして今回は、潜伏していた狙撃手と観測兵を発見した恭弥が静かに行動を開始します。敵の正体を探りつつ、さらなる激戦の幕が開けていきます。
見どころ1:スペツナズの影を感じた瞬間
恭弥は視線を移した先にスナイパーの銃を見つけました。そこには狙撃手と観測兵の二人組が潜んでおり、彼は敵の本隊に狙撃手がまだ生きていると思わせるため、音を立てずに仕留めることを選びます。
ナイフを手にした恭弥は素早く動き出し、観測兵を一瞬で倒すと、続けざまに狙撃手の首を切り裂きました。敵を排除した後、恭弥は無線で仲間に連絡を入れ、拠点防衛のため狙撃手と隊員を派遣するよう指示します。
その後、敵の死体を確かめながら違和感を覚えました。
恭弥(にしても今回もスラヴ系か、それに観測兵が死ぬ前に発した言葉は内容が分からなくとも間違いなくロシア語だった。オレたちの敵はイギリスのSBSなんじゃ…)
©Kakao piccoma Corp.
観測兵が残した言葉から、当初の想定と違う相手と戦っているのではないかと気づいたのです。直後に仲間たちが到着し、恭弥はそれぞれに敵の侵攻を阻止する配置を与えました。
緊張感の漂う中でも、部下たちの表情が落ち着いていることに安堵し、恭弥は任務を託すのでした。

このシーンで注目したいのは、恭弥が敵をただ排除するのではなく、狙撃手が生きていると敵本隊に誤認させるために、物音を立てずに処理する方法を選んだ点です。
相手の動きを先読みしながら、自分たちに有利な状況を作ろうとする狙いが見て取れました。
この場面で印象深いのは、観測兵の口からロシア語が発せられたことで、想定していたSBSではなくスペツナズの可能性に気づいた瞬間です。予想外の相手を前にしても、恭弥は慌てることなく事実を受け止め、次の展開を考えていました。
この一連の流れの中で、恭弥は部下たちの表情を確認し、誰一人取り乱していないことを見て安堵します。未熟だと思っていた仲間が動揺せずに構えていたことで、任せても大丈夫だと判断できたのです。仲間への信頼が自然に伝わってくる場面でした。
見どころ2:スペツナズを前にした決意
恭弥はダエルと合流し、仲間に合図を送りました。ダエルはすぐに敵を一掃することを提案しましたが、恭弥は後方支援を優先すべきだと判断し、一時撤収を選びます。二人は手榴弾を投げて敵をけん制し、そのまま後方の部隊に合流しました。
後方では久住が状況を報告し、敵は岩陰に潜んで互いに様子をうかがっていると伝えます。地図を確認した恭弥は、自分たちの布陣が包囲を受けやすい形になっていることに気づきました。直後、井川と安西から新たな敵の出現が報告され、戦況は局地戦を超えて全面戦争へと拡大していきます。
さらに、敵の正体が当初想定していたイギリスのSBSではなく、世界で名高いロシアの特殊部隊スペツナズであることも判明しました。想定以上の強敵を前に、恭弥は仲間を前にして決意を示します。
恭弥「これよりスペツナズと交戦を開始する。動揺する必要はない。この前の実戦訓練と同じだと思え。この戦いの目的は・・・敵の全滅だ」
©Kakao piccoma Corp.
仲間たちに士気を高める言葉を放ち、恭弥は全面戦闘に臨む覚悟を固めたのでした。

この場面で際立っていたのは、恭弥が仲間に「一番強いのはオレたちだ」と言い切ったことです。
敵がロシアのスペツナズだと判明した瞬間、本来なら圧倒的な脅威に気圧されてもおかしくない状況でした。しかし恭弥は恐れを示すどころか、仲間を鼓舞する方向に意識を切り替えていました。
この一連の流れから感じられるのは、恭弥の強さが単なる戦闘力だけでなく、周囲を引っ張る精神力にも支えられているという点です。自分が率いる部隊を信じているからこそ、最強の特殊部隊を前にしても臆さず断言できたのでしょう。
恭弥の言葉には仲間を信じる気持ちと、どんな相手でも勝ち切る覚悟が込められているようでした。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第269話
- 狙撃手と観測兵を一瞬で無音で仕留めた恭弥の戦術
- 敵本隊に狙撃手が生存していると誤認させる狙い
- 観測兵の言葉からロシア語を聞き取りスペツナズの影を察知
- ダエルの強行案を退け後方支援を優先した判断
- 地図を確認し自軍が包囲されやすい布陣であることに気づく洞察
- 前線と中盤で新たな敵が出現し局地戦から全面戦争へ拡大
- スペツナズを前に「一番強いのはオレたちだ」と断言する恭弥の自信
- 次回記事:270話:ラノックがヴァシリ暗殺を強硬に決断する
- 前回記事:268話:仲間に後方を託し恭弥が狙撃手排除に動く
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