※本記事には『ゴッド・オブ・ブラックフィールド』第275話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
前回は、恭弥たちが物資不足に直面しながらも、SBSとの交戦を決意しました。その一方で、黒川のもとに届いた報告を受けた煉谷が、仲間たちの勝利に歓喜して涙を流しました。
そして今回は、黒川からの報告を受けた西郷が誇りを噛みしめ、仲間の無事を願います。さらにスイスでは恭弥が作戦を指揮し、久住に先兵役を任せる場面が描かれました。
見どころ1:特殊部隊の実力が示された瞬間
黒川のオフィスでは、フランス外人部隊の召集解除やロシア大統領の非公式訪問要請といった報告が伝えられます。その知らせを受けた煉谷は、仲間たちの勝利を実感し、こみ上げる感情を抑えきれませんでした。
煉谷「くうっ!本当に…あいつらが…やってくれたんだな!!黒川!私は…もう思い残すことは何もない!!」
©Kakao piccoma Corp.
煉谷は黒川の肩を掴み、感極まって涙を流しました。
その後、日本の特殊部隊の訓練施設では、西郷が黒川から同じ情報を電話で受け取ります。自分の部下たちがスペツナズに勝利したと知り、驚きと誇らしさで胸がいっぱいになります。西郷はその事実を心に刻み、仲間たちが無事に帰還することを切に願うのでした。

このシーンで、煉谷が感情を爆発させる姿はとても象徴的でした。
これまで日本の特殊部隊は、海外の精鋭部隊と比べることすら許されない存在として扱われてきました。しかし今回の勝利によって、ようやくその実力が証明されたのです。だからこそ、煉谷は歓喜と安堵が入り混じった涙を流したのだと感じました。
一方で、西郷もまた誇りに満ちた心境を吐露します。恭弥たちの助けがあったことは確かですが、それを差し引いても部下たちが大任を果たしたことには変わりません。自分の隊員が世界最強といわれる相手を退けた事実は、何よりも誇らしかったのでしょう。
見どころ2:仲間に託した最前線の役割
SBSのいる地点へ向かうため森を行軍する一行は、恭弥の合図で一旦足を止めます。
各班のリーダーが集められ、再集結地点や連絡方法、交戦時の判断について具体的な指示が出されました。敵の動きを決して軽視せず、慎重に進むことが強調され、隊員たちは緊張感を漂わせながら耳を傾けます。
ダエルには改めて無茶を避けるよう注意が向けられますが、彼は動じることなく自信を見せました。恭弥の心には不安がよぎりつつも、これまでの戦いで戦術的に動いていた姿を思い出し、仲間を信じる決意を固めます。
その後、恭弥は久住に先兵役を任せることにしました。先兵は敵の潜伏や罠を真っ先に察知しなければならない危険な任務ですが、久住は強い意志を示し、前へと歩み出します。
恭弥(本来ならオレが先頭を行くべきだが、コイツらも経験しないことには成長しないからな)
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久住を先頭にした班は、5分の移動と30秒の警戒を繰り返しながら前進を続けました。やがて30分以上が経過し、緊張感が少し和らぎ始めた頃、遠くから激しい銃声が響き渡ります。恭弥は即座に状況を察知し、敵の人数が複数であることを見抜くのでした。

この場面で印象的だったのは、恭弥があえて久住に先兵役を任せたことです。
先兵は敵との遭遇や罠に直面する可能性が高く、最も危険な役割といえます。それでも恭弥は自らが前に立つのではなく、仲間に経験を積ませることを選びました。信頼して任せることで部下を成長させようとする姿勢が伝わってきました。
また、久住がその期待に応えるように迷いなく役目を引き受け、落ち着いて行動したのも印象的でした。緊張感が漂う状況でも訓練を糧に前進し、隊を導いていく姿は頼もしさを感じさせます。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第275話
- 煉谷が仲間の勝利を実感し感極まる
- 西郷が誇りと驚きの入り混じった感情を抱く
- 日本特殊部隊の実力が初めて示された
- ダエルに無茶を禁じつつ信頼を託す
- 久住が危険な先兵役を任され前進する
- 班が慎重に行軍する中で銃声が響き緊張が高まる