※本記事には『ゴッド・オブ・ブラックフィールド』第291話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
前回は、恭弥がザビエを追及し、各国の特殊部隊が動き始める中で状況が大きく揺れました。また、フランス政府と日本政府の判断が問われる中、ラノック救出の行方が不透明になっていきました。
そして今回は、恭弥のもとに再び内線が入り、中国側との駆け引きが本格化します。大使の居場所が判明し、一行は中国大使館へ向かう決断を下すことになる展開です。
見どころ1:揺れる中国側、揺れない恭弥
フランス大使館では、恭弥のもとに正体不明の内線が入り、相手は開口一番から高圧的に話し始めます。
恭弥は挑発に怒りを抑えられず即座に電話を切り、再度かかってきた際も同じように通話を断ちました。
突然の対応にラファエルは大使への影響を懸念しますが、恭弥は短く応じただけで、周囲の不安を受け止めつつ、信頼してくれと頼むのでした。
恭弥「大丈夫だ。オレを信じろ」
中国側では、内線の主「許克(シュー・クー)」が状況を思うように扱えず焦りを深めていました。
拉致したラノックに苛立ちを募らせていたところへロシアのヴァシリから連絡が入り、中国が誤れば各国との衝突に発展するという厳しい警告を受けます。
特殊部隊が迫るなか、許克は反論しつつも従わざるを得ない状態に追い込まれていきました。
その後、ヴァシリの助言により許克は態度を切り替え、ラノックへの対応を急に丁寧なものへと改めます。
紅茶を用意させ、誤解があったと装いながら関係修復を図る一方で、ラノックは各国への謝罪と補償を要求するのでした。
このシーンで印象的だったのは、恭弥が強硬な姿勢を取っているように見えながら、その実かなり計算して動いている点です。
電話を切り続ける姿は一見すると衝動的ですが、主導権を握るほうが有効だと判断しているように感じました。
ラファエルが心配している場面でも、恭弥はブレずに対応しようとしており、意図のある行動に見えました。
続く展開を見ると、実際に追い込まれていたのは中国側の許克のほうでした。
状況をまとめられず焦りを抱えていたうえ、ロシアのヴァシリから強い圧力をかけられたことで、態度を変えざるを得なくなります。
ヴァシリからの助け舟のおかげで事態が悪化せずに済んだ流れがよく見えました。
全体として、強気に見える恭弥の態度が状況を動かし、中国側が折れざるおえない環境を作り出していました。
見どころ2:中国大使館で恭弥がどういう要求をするか?
フランス大使館では、再び鳴り響いた内線に恭弥が応答し、相手が「許克(シュー・クー)」であることが明らかになります。
許克はラノックの居場所を伝えつつ「一人で来い」と条件を突きつけますが、恭弥はその誘導を受け入れず、自分で行動を決めるのでした。
通話を終えるとすぐに仲間へ状況を説明し、中国大使館へ向かう準備を整えていきます。
車での移動が始まると、恭弥は黒川へ連絡を入れ、状況の共有と支援の要請を行います。
ラノックが中国大使館にいることを伝えたうえで、これから起こり得る展開を冷静に分析していました。
恭弥「話し合いで円満に解決すればいいですが・・・武力を使うしかないと判断した場合、中国大使館ごとぶっ潰します」
この一連の流れを見ると、恭弥が大使館での衝突を本気で想定しているわけではないことが伝わってきます。
中国側が強硬に出ても、大使館内で実際に戦闘が起きる可能性は低いと判断しているからこそ、必要以上に揺さぶられず行動を進めているように感じました。
また、ラノックは「謝罪と補償」を求めていましたが、恭弥が望む落とし所はその程度では収まらないのではないかと思えます。
ラノックと方向性は似ていても、恭弥のほうが一歩踏み込んだ姿勢を取る気配が強く、次の展開への布石になっているようでした。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第291話
- 恭弥は内線相手の挑発に動じず、主導権を握り続けた
- ラファエルの不安を受け止めつつも、自分の判断を貫いた
- 許克は状況を制御できず、焦りを隠せない状態に陥った
- ヴァシリの介入により、中国側は一気に立場を弱めた
- ラノックは冷静に謝罪と補償を要求し、状況を優位に運んだ
- 恭弥は「一人で来い」という条件に乗らず、自分の判断で動いた
- 恭弥はラノック以上の「要求」をする可能性がある


