アニメ『地獄楽』3話の見どころ・ネタバレ
1.神仙郷に上陸
神仙郷と呼ばれる秘境の島に画眉丸と佐切が上陸する。島が実在したことに佐切は驚くが、画眉丸は『石隠れの長が不死者』であることを知っていたので、驚きはない。不老不死の仙薬があることも不思議には思っていないようだ。
手縄を解いて島を探索しようとする画眉丸だが、佐切は規則だからと言ってそれを許そうとしない。すると突然、死罪人の『いがみの慶雲』が攻撃してきて画眉丸はふっとばされる。
慶雲はそもそも仙薬の手がかりなど無いに等しいのだから、死罪人を全員殺してゆっくり探すと言って画眉丸に戦いを挑む。画眉丸は佐切に言われた通り手縄を付けつつ、慶雲と戦うのであった。
©賀来ゆうじ/集英社・ツインエンジン・MAPPA:不死の存在である石隠れ衆の長
神仙郷は存在し、しかも不死の存在も居ることから『不老不死の仙薬はあるはずだ』ということが作中から後押しされる。この神仙郷には、人間を原型としたような生き物がたくさんいるのが気色悪さを引き立てている。今までここに訪れた人間たちを糧にしてあの生物が誕生しているのだろうか?
『死罪人同士協力パターン』と『殺し合いパターン』の2つを予想していたが、見事に後者のパターンだったようだ。開始早々に殺し合いが始まっており、一気に参加者が半分以下になった感じがする。
2.いがみの慶雲との戦い
画眉丸は慶雲の色々な武器に攻撃されるがほぼ無傷で耐える。結果的に、画眉丸は慶雲を手縄がされた状態で殺してしまう。様子をうかがっていた監視役の『期聖(きしょう)』は慶雲の首を跳ねて、お役御免として帰ろうとする。
帰る直前、期聖は生真面目な佐切にアドバイスを残していく。信用のおけない死罪人、そして一枚岩ではない山田浅ェ門の人間たちはたちまち殺し合い、最後は一人になるだろうと予言する。
実際、島に上陸してすぐに死罪人や監視役の戦いは始まっていた。しかも、期聖の情報から幕府は次の調査団として『新たな石隠れ衆』と接触していると教えるのであった。
©賀来ゆうじ/集英社・ツインエンジン・MAPPA:神仙郷が実在したことに驚く佐切
佐切が真面目過ぎて画眉丸は手縄を付けた状態で戦うことになるのだが、問題なく慶雲を倒してしまう。死罪人の中でも画眉丸は上位の実力を持っていることがここから察せられる。実際、このあと佐切さえも追い詰めるのだから監視役の山田浅ェ門たちに匹敵する強さ。
あまりにもずさんな調査隊で疑問だったが、幕府としてはすでに次の一手を打っていて、この調査隊は捨て駒に近いと思われる。物語上、画眉丸と石隠れ衆とは接点がなくなったと思ったが、ここに来て一気に直接対決が起きる環境が作られた。
3.画眉丸と佐切の戦い
『石隠れ衆』がこの島にやってくるという情報を聞いた画眉丸はこのままでは石隠れ衆が全てを解決してしまうと恐れて、早く仙薬を手に入れたいと思う。その上で、邪魔になるのは自分を縛る佐切だと判断して、彼女を殺そうとする。
佐切も応戦して、2人は殺し合いを始める。佐切は明確な殺意を向けられて、画眉丸を殺すべきだと判断するのだがどうしても太刀筋が甘くなり殺すのをためらってしまう。画眉丸も同じで殺すタイミングはあったが、手を緩めてしまい殺すことができない。
画眉丸は妻と出会うことで殺人をすることを苦痛と思うようになってしまった。それは「弱さ」だと振り払おうとするが、妻の幻影によって佐切にトドメを刺すことができない。そんな画眉丸に佐切は『自分の情から逃げないことが強さ』だと言って刀を収めさせる。かくして、2人の戦いは終わり、結果的に協力関係になるのであった。
©賀来ゆうじ/集英社・ツインエンジン・MAPPA:佐切にトドメを刺そうとする画眉丸
人を殺すことに苦悩する2人が3話目で戦うことになる。1,2話で2人が人を殺すことを生業としていることが説明され、そして2人ともそのことを苦悩していることが描かれた。画眉丸は慶雲までは殺せたが、さすがに佐切まで殺めることはできずに手が止まってしまう。
妻のために殺しはしたくないが、妻に会うためには強くあらねばならないという矛盾が画眉丸を悩ませる。しかし、佐切の『情から逃げないことが強さ』という言葉で、画眉丸に少しだが変化が現れる。
アニメ『地獄楽』3話の感想・考察。
画眉丸が石隠れ衆の長に逆らえないというのは、単純に長が不死の存在であり倒すのが不可能だからという背景もあったようだ。画眉丸が里で一番の忍と言っても、それは長を除いたという話なわけだ。
最初こそ、死罪人や山田浅ェ門の中で殺し合いが発生していたが、今度は島自体から謎の生物たちが湧き出て調査隊たちに襲いかかってくる。最初こそ、殺し合いをしていたがどこかで共闘するという選択肢も出てきそうだ。
神仙郷はただの超常現象の島というのなら、それで理解できるのだが、人工物があったり、人間のような生き物が生息するなど、どこか人間が関わっているように思わせる。何か黒幕のようなわかりやすい存在がいるのか?ただの自然現象なのかで話の進み方もだいぶ変わってきそうだ。
前回記事:2話:佐切の過去と画眉丸流の殺し方
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