今回(ルパン三世 PART6 第4話)のあらすじ
ある日の夕方。寂れたダイナーのドアを開けて、黒ずくめの二人組の男が入ってきた。
©モンキー・パンチ/TMS・NTV:ルパン三世 PART6 第4話
カウンターに座る彼らに、「何にします?」と問うウェイトレス。
二人組男はメニューを眺め、しけた料理を注文する。
店の中にいる男達は、皆ただならぬ雰囲気を出しているのであった…
今回(ルパン三世 PART6 第4話)の見どころ
1.黒ずくめの二人組の正体はルパンと次元
心のどこかで「ルパンと次元」だとは思っていたが、声が全然違うので確証を持てないでいた。
©モンキー・パンチ/TMS・NTV: どことなくルパンと次元の特徴が見える二人組
あれだけの殺し屋がいる中でルパンと次元は生き残るのだから、二人も凄腕だということは十分にわかる。
CIAからルパンたちに依頼が来るとは思いづらいので、ルパンたち独自にCIAの情報を得て、ここに来たのだろう。
2.ルパンたちを接客していたウェイトレスの正体は峰不二子
ルパンはウェイトレスが峰不二子だと薄々気づいていたらしいが、次元はまんまと騙されていた様子。
コックが居ないので、ウェイトレスが怪しいところまでは思いついたが、それが峰不二子だという所までは頭が回らなかった。
峰不二子もCIAが何かを探しているというのを独自の情報網で手に入れたのか?
黒ずくめの二人組もそうだったが「声が違う」とその時点で、変装はしていないと思ってしまうのは、悪い考え方であった。
3.アーネスト・ヘミングウェイの短編小説「殺し屋(The Killers)」
今回のルパンの脚本担当は押井守さんで、 アーネスト・ヘミングウェイの短編小説「殺し屋(The Killers)」 になぞらえて話が進んでいた。
作中でもルパンや不二子が言っていたように、作中のキャラクターさえもそれを意識して演じていたのだろう。
「The Killers」の小説を盗んだアンドレ・アンダーソンは、この本がマニアに高値で売れる初稿本ぐらいにしか思ってなかったのかもしれないが、実際には大物財界人・政治家の暗部を書き記した暗号書であった。
本の本当の価値を知らないで、本を奪ってしまったことから、世界の果てまで追いかけられ続けるというのは大きな代償になってしまった。
今回(ルパン三世 PART6 第4話)の感想・考察
最初は、ルパンに関係するキャラクターが一切出てこなく、これは何の作品なのかと思わせる前半である。
前半は、ほとんど会話だけで構成されており、異様な雰囲気で進む。
だが、実は前半が終わってみると、今まで小粋なトークをしていた黒ずくめの二人組とウェイトレスがルパンたちだったとわかる。
「ルパンたちが出てこないわけない」という思考や「見た目や喋り方」から伏線を読み取れば、この3人が誰だか気づくことは出来たかも知れない。
この話自体がアーネスト・ヘミングウェイの短編小説「殺し屋(The Kill)」になぞらえていたらしいが、それ以外にもあの店に集まっていた殺し屋達もパロディだった(有名でわかりやすいのはゴルゴだろう)。
