アニメ『ルパン三世 PART6』11、12話感想:レイヴンのお宝の正体

lupin-pt6-11-12
目次

今回(ルパン三世 PART6 第11、12話)の感想・見どころ

1.リリーの記憶を刺激するホームズ

ホームズは体調が悪いふりをして、リリーを父・ワトソンが死んだ場所へ連れていく。

リリーの記憶を刺激して、ワトソンを殺した犯人を思い出させようとしているらしい。(あと、リリーに過去と向き合うようにしてあげるため)

この時点で、ホームズはワトソン殺しの犯人の目星はある程度ついていたのかもしれない。だからこそ、レストレード警部に連絡せずに、色々なことをしていた。(レストレード警部も自分に連絡しないことをひどく怒っていた)

2.フォークナーの絵はフェイク

フォークナーが大事にしていた絵はフェイクで、本命は絵が飾ってあった部屋「ブラックドローイング」であった。

lupin-pt6-11-12-houmuzu-lupin

©モンキー・パンチ/TMS・NTV:ブラックドローイングで対峙するホームズとルパン

外の光を部屋に入れると、部屋の仕掛けが動作するという仕組みであった。(だが、この部屋の仕組み自体もトラップで、爆弾が仕掛けられていた)

フォークナーが所有していた土地を手放さなかったのは、そこに建物を建てたれて外の光が入らない可能性を嫌ってだろうか?それとも12話で明かされる、秘密の地下通路と関係ある土地で売りたくなかったとか?

3.フランス司法警察中央局に情報を流した犯人の目的

フランス司法警察中央局のアルベール・ダンドレジーがフォークナーの絵に興味を持った理由は、レイヴンからの内部リークであった。

内部リーク犯の目的は、フォークナー自身にあり、それは「安物の指輪」だとホームズは推理をする。この推理をした時点で、ホームズは犯人がレストレードだとわかっており、罠に掛けたのだろう。

しかし、フォークナー自身はレイヴンの末端であり、自分が何をしているのかわかってなかったというのは悲しい限りである。(部屋に爆弾が仕掛けられていたり、お宝へ通じる指輪を持たされていたり)

4.犯人はMI6部長エリオットと見せかけて

レイヴンのお宝を狙っていたのは、MI6部長のエリオット・バッキンガム…ではなく、レストレード警部であった。

レストレード警部はレイヴンの殺し屋として、ホレイショを殺し、身元がバレそうになったのでワトソンも殺した。警察内部の人間だったので、フォークナー卿を爆殺するのも可能であった。(ワトソンと顔見知りで、レイヴンの殺し屋になりえる人物はレストレードぐらいしかいなかったので、予想はできた)

決め手となったのは、「リリーが当時身につけていたマフラー」を言い当てたからであった。そして、リリーの記憶も蘇り、レストレードがワトソン殺しの犯人であることの後押しをするのであった。

レストレードとしては、リリーの記憶が蘇るかどうかでヒヤヒヤものだと思うのだが、それもレイヴンのお宝を手に入れればチャラと思っていたのだろうか?

5.レイヴンのお宝の正体

レイヴンのお宝の正体は、「爆破可能にした不発弾」と「ロンドンの地下通路」であった。レイヴンはロンドンの地下通路を掌握し、いつでも爆破できるという脅し文句で、イギリスを裏から支配した。

しかし、レイヴンは90年代以前に崩壊しており、不発弾もメンテナンスされず、もう爆破しない状態になっていた。だが、レイヴンという組織は細分化されすぎて、末端の人間たちは組織が崩壊したことに気づかないままずっとレイヴンとしての仕事をしていた。

どおりで、レイヴンという組織が見つからないはずである。もう、とっくのとうになくなっていたのだから。悲しいのは、「レイヴンの亡霊」に踊らされていたのは「レイヴンの末端構成員自身」であったことだろう。レストレードもその一人であり、レイヴンの影に怯え、人殺しをし続けてしまっていた。

6.用語解説:ベイカー・ストリート・イレギュラーズ、不発弾

ベイカー・ストリート・イレギュラーズ

ベイカー街遊撃隊(Baker Street Irregulars)は、シャーロック・ホームズシリーズに登場するストリートチルドレン達の団体であり、シャーロック・ホームズの協力者達。ベイカー街不正規連隊特務隊)と訳されることもある。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』:ベイカー街遊撃隊

第二次世界大戦の不発弾

イギリス・ロンドンは第二次世界大戦中にドイツ軍から爆撃を受けたことがあり、その不発弾が残っていたりする。今回は、その不発弾がレイヴンのお宝として採用されていた。

今でもロンドンで不発弾が発見されたりする。第二次世界大戦の名残と言えよう。

前回の記事↓
》『ルパン三世 PART6』10話感想・考察:2回目の押井守脚本回、ダーウィンの鳥

ルパン三世 PART6 第11、12話の感想・考察

ホームズにやられた五エ門が、修業から帰ってきたが今回は戦いにはならなかった。リベンジマッチはまだまだ後だろう。

モリアーティ教授」の存在が、匂わされていた以上、今回で終わりと思っていなかったが、まさか本人がいきなり登場するとは予想外だった。しかも、かなり若そうな上に、ルパンと知り合いというのも意外であった。

》『ルパン三世 PART6』見逃し配信サイト比較【無料視聴あり】

目次