『リターン~ある外科医の逆襲~』115、116話の見どころ・ネタバレ
1.宗重会長から感謝される徹
二階堂宗重の手術後も徹の懸命なアフターケアでおかげで、ICUから一般病棟へ移動となる。二階堂宗成は父親を救ってくれた徹に感謝し、彼が国内経済の混乱を防いだも同然だと評価する。
宗成は会長が死んだと思っている兄弟や親族を牽制するために、会長の手術が成功したことを大々的に伝える。その過程で、執刀医の徹の名前も出たことから徹の名前は世界に轟くこととなる。
意識を取り戻した宗重は、今後のことを考えて宗成を大日グループ会長に指名する。宗重は命を救ってくれた徹に感謝を述べて、何かあったら「なんでもお願いしてくれ」と言葉にするのであった。
誰もがなし得るのが難しい手術を成功させたことで徹は天才という領域を飛び越えて「その分野の第一人者」まで登り詰める。もはや、世界が彼をほっておかなくなるだろう。
しかも、二階堂宗重に多大な恩を売ることが出来たので、今後、二階堂宗利からの嫌がらせにも対抗できるだけのカードを手に入れたことになる。
2.春馬の精神状態
今まで前世の記憶や知識を頼りに行動してきた徹だが、今回の手術は自分なりに考えてやった初めての手術となった。徹はオリジナルのアイデアで研究を構想できる第一人者にまで成長していた。
二階堂春馬はというと、常に悪夢と幻覚に襲われていた。明日香から心配されるが病院へは行こうとしない。春馬は幻覚にさいなまれて自殺した母親の気持ちが理解できるようになる。
春馬の元に二階堂宗利から連絡があり「世界医科学会がシカゴで開かれるから本居教授の代わりに発表しろ」と命令が下る。宗利たちがシカゴの学会へ出席すると、そこには研究内容を発表しようとする五十嵐徹の姿があった。
©Kakao piccoma Corp.:徹の登場に目つきが変わる春馬
上府の婢の呪いで常に悪夢と幻覚にさいなまれる春馬。もはや、彼に春馬に対抗できるだけの気力は残っているのだろうか?
せっかく、春馬のために論文をでっち上げてキャリアを積ませようとした宗利だが、五十嵐徹の登場によってその目論見は外れそうである(すべての注目が彼に集まるため)。
『リターン~ある外科医の逆襲~』115、116話の感想・考察
宗重会長を救ったことで、強力な後ろ盾を得るとともに、前世の記憶に頼らないもう1段階上の医者に成長した。もはや、徹は自分の知識と技術だけで「最高の医者」になろうとしている。
交換教授のイベントを前に、世界医科学会で二人の差を見せつける感じだろう。片やその分野の第一人者になった徹、片や論文を別の教授に書いてもらった春馬と、それは雲泥の差だ。