『リターン~ある外科医の逆襲~』98話、99話の見どころ・ネタバレ
1.好意的なセントジョゼフ病院の院長
エイミーの叔父であり、セントジョゼフ病院の院長であるジェームスは、五十嵐徹を好意的に受け入れる。
最高の待遇をしてくれる一方、それは期待の裏返しであり、成果を出せなければ、すぐに追い出すということでもあった。
日本にいた頃の徹は、「研修生として異常な腕前を持っていた」という、低いハードルから評価を高めていったが、今回のアメリカでは「世紀の天才」というハードルの高いところから、成果を挙げなければならず、難易度は高い。
しかも、ジェームスは「東洋人がセントジョゼフで迫害を受ける」のは、承知の上のようで、それをもはねのけて成果をあげて欲しいらしい。
協力者も望めない環境で、成果を出すというのはかなり厳しい条件と言えるだろう。
2.差別される中でも成果を挙げる徹
同じ東洋人の教授から冷たい対応を受け、外科チーフのマイケルからも露骨なまでの差別を受けて一切の協力を得られない徹。
©Kakao piccoma Corp.:露骨に差別されて逆に燃える五十嵐徹
しかし、逆に言えば自由な時間が増えたので、ジェームスからの指令である、実績を出すための論文執筆に注力することができる。
マイケルは誰も協力しないのだから、実績も積めないし、論文も書けないと思っていたのだが、徹はひとりでも書ける論文、そしてヘインスとエイミーの協力もあって、7つの論文を2ヶ月で書き上げて、学術誌に掲載される。
差別的な扱いを受ける徹だったが、逆にそれを好機とみて、一気に論文を仕上げるのは素晴らしかった。
病院内に協力者はいないと言っても、エイミーからはすでに実力を認められているのだから、そこから実績を積んでいくというのも良いスタートダッシュをできた原因だろう。
『リターン~ある外科医の逆襲~』98話、99話の感想・考察
好意的な院長と、露骨に差別する病院内の人間という対比が凄い回であった。
ある意味、構図としては大日病院と逆である。(大日病院では周りの医師から認められていたが、理事長からは目の敵にされていた)
今回の露骨な差別に対する危機は、「前世の記憶 + 今まで築いた信頼」で論文を仕上げて、乗り切るのであった。
最初は、同じ日本人の広重勝教授が仲間になってくれそうな感じがある。