『俺だけレベルアップな件』109話、110話の見どころ・ネタバレ
1.水篠旬の闇を垣間見るセルナ夫人
アップグレーダーのセルナ夫人は、3段階に分けて対象者の限界点を高めることができる。しかし、この行為には体力を消費するので年に3、4人しか受けることができない。
今日はその第1段階を「贈り物」と称して見返りなく水篠旬にしてくれる。アメリカ側としては1度この力の味を知ってしまえば、もう拒絶することはできない。結果として、アメリカに移住するだろうという考えのようだ。
セルナ夫人は水篠旬の限界点を高めるために彼に触れるが、旬の底しれぬ闇、そして限界点なき力に悲鳴を上げる。結果的に会談はそこで中止となってしまうのであった。
© Kakao piccoma Corp.:覚醒者の限界点を引き上げることができるセルナ夫人
さすがにセルナ夫人は無制限に限界点を引き上げることができるわけではなく、人数に限りがあるようだ。その限られた力をハンター管理局がアメリカ引き抜きのために使って、その利益をアメリカに還元しているのだろう。
案の定というべきか水篠旬の限界点を引き上げることはできなかった。そもそも成長し続けられる能力なので限界点など存在しない、よってセルナ夫人の力は不要と言えるだろう。
2.頼りにされるハンター
美濃部ハンターを失った悲しみに浸っている後藤会長に道の真ん中にB級ゲートが出現したという連絡が入る。ちょうどそこは、水篠旬の行動範囲であり、後藤会長は旬に直接連絡を取る。
セルナ夫人と会った後の帰りに後藤会長からB級ダンジョン攻略の指示されて、旬はそれを了承する。後藤会長の許可で、旬は単身でB級ゲートに入るのだが、レッドゲートに変化する。
レッドゲートに入った水篠旬は母親との会話を思い出す。旬が今もハンターを続けている理由は、母親からの後押しもあってのことのようだ。
© Kakao piccoma Corp.:レッドゲートを1人で攻略していく水篠旬
水篠旬がハンターをしている目的は「母親を救うこと」であり、その目標は達成された。自分としてはもう少し「ハンターとして戦う意味」について苦悩すると思っていたのだが、そこは「母親からの後押しを得られた」という比較的簡単に処理された。
話の雰囲気的にこの110話で「第一部完」という感じがする。実際、水篠旬は日本最強のハンターの実力を手に入れ、目的の母親も救った。問題視されていた架南島も攻略したことで、最初の方にまかれた伏線は回収したと言える。
『俺だけレベルアップな件』109話、110話の感想・考察。
水篠旬はアップグレーダーの恩恵を得られなかったので、この時点でアメリカに移住するという展開はなさそうだ。今後もアメリカは引き抜きのために接触してくるだろうが、そのための交換条件を提示はできなさそうだ。
架南島レイドが終了して「日本編終了」という感じがある。これからは世界の国家権力級ハンターたちとの戦いになりそうだ。第3勢力と思われる謎の二人組も出てきているので、今後はガラリと展開が変わっていきそうだ。