ピッコマ『余命わずかの脇役令嬢』1話、2話の見どころ・ネタバレ
1.取引をしにきたカリナ
この作品の主人公カリナは突然、婚約者のミリアン・フェステリオの家に押しかける。ミリアンはただでさえカリナのことを嫌っており、冬の準備で忙しい時期に連絡もせず訪問してきたことに怒る。
カリナの訪問理由は「ミリアンの婚約破棄を許す」代わりに「フェステリオ家に半年から10ヶ月住まわせて欲しい」というものであった。
©Kakao piccoma Corp.:婚約破棄を許す代わりに住まわせて欲しいというカリナ
カリナはミリアンから嫌われていることを知っており、だからこそ婚約破棄の取引に乗ってくれると確信していた。ミリアンは渋々ではあるが、カリナの居住を許可することにする。
このあとに、なぜここに来たのか理由が語られるのだが、見たところカリナは余命についてはミリアンに言うつもりはなさそうである(勝手に消えるという表現をしているので)。
なぜ、ミリアンがこの時点でカリナのことを嫌っているかは知らないが、そこらへんは今後語られていきそうである。
2.余命1年未満の主人公
時間は過去に戻り、カリナのレオポルド家時代の話になる。カリナは2番目の子どもだったためか、長男ほど期待されず、病弱な次女やわがままな次男ほど家族から構われることがなかった。
そんな家族から忘れ去られた存在のカリナは「芸術病」という病気にかかる。芸術家の天才の中には「奇跡」を起こせるものがおり、その奇跡を起こすために生命力を代償にする人間がいる。それがカリナだったわけである。
気づいたときには奇跡を多用しており、余命1年未満と宣告される。カリナは残りの人生を我慢することなく生きたいという思いがあり、そんな自分を受け入れてくれる存在は誰かと想像したとき、婚約者のミリアンの顔が浮かぶのであった。
余生をどうやって過ごすか考えた時に、ミリアンの顔が浮かんだのは短時間とはいえ、カリナの生き方を言い当てたことが決め手だと思われる。家族から見向きもされなくなったカリナにとって、自分のことをちゃんと見てくれている人間がいたことが印象的だったのだろう。
しかし、余命わずかなのにも関わらず移動だけに2ヶ月を使うというのは凄い心意気である。カリナにとっては、その移動時間すら大事な経験として昇華されている。
ピッコマ『余命わずかの脇役令嬢』1話、2話の感想・考察
ピッコマあるあるの転生や小説の中に入る的な展開ではなく、純粋な人生1周目の話となる。話の展開を見る限り、残された余生をどうやって生きるかに焦点を当てた作品になりそうである。
「魔物」や「奇跡」というワードが出てきていることから、少しファンタジックな要素がある世界観だとわかる。今後、魔法などが出てきてもおかしくない。