『東京24区』9話のあらすじ
KANAEシステムは、かつてコウキとアスミの母・香苗が設計したAIがベースとなっていた。
過去、そのAIを搭載した車がゼロスと黒葛川を巻き込んで事故を起こしてしまう。そして、AIの判断でゼロスが被害に遭い、その後遺症で失読症となってしまった。
問題を解決するために頭を悩ませる香苗であったが、システムには原理的に解決できない問題があるかもしれないと諭される。加えて、ゼロスがグラフィティに目覚めたことを聞き、開発を諦めることに。
時は流れ、順調に発展してゆくかに見えた24区だが、香苗の死をきっかけに大きく運命が動き出す。
©Team24/東京24区プロジェクト:東京24区
『東京24区』9話の見どころ・ネタバレ
1.KANAEシステムが完成するまでの過去回想
今回は、KANAEシステムが完成するまでの話が過去回想として語られた(誰か目線の過去回想とかではなく、神視点)。
最初は、KANAEシステムの実用化を目指して、翠堂豪理と香苗が顔を合わせるというところから始まる。
豪理のことを不審がるゼロスと、好意的に受ける香苗が自動運転のAIテストをしていると、事故が起こりゼロスが重傷を負ってしまうのであった。
©Team24/東京24区プロジェクト:自動車のAIテスト中の事故で重傷を負うゼロス
香苗が作り出したAIが「ゼロスの命の価値は低い」と判断して、ゼロスを犠牲にして他の人を助けるという事故であった。結局、「全員助ける方法」がないのなら、誰かを犠牲にするしかできない。だからこそ、「事前に事故や犯罪を感知して未然に防ぐ」というのをしたいのだろう。
2.進むべき道を変えるゼロスと香苗
アートの才能に目覚めたゼロスと、KANAEシステムに欠陥があると気づいた香苗は技術者としての道は辞めて、それぞれアーティストと教師への道を進み始める。
ふたりとも違った道を歩きはじめるが、お互いに徐々に成功し始める。香苗は豪理と結婚して、自身は教師として豪理は政治家として教育施設の充実を図り、自分たちの理想の世界を作り上げていく。
しかし、タカラバンクのイベント最中、香苗が刺されて亡くなってしまうという事件が起きる。これが翠堂豪理の暴走のキッカケとなるのであった(黒桂川もその暴走に協力する)。
豪理を突き動かすモチベーションは「あのとき犯罪予知システムがあれば」というもので動いている。黒桂川も「子どもたちを任された」のだが、それを拡大解釈して「KANAEシステムを完成させる」というものに変化してしまった。
ゼロスは過去に、KANAEシステムの開発再開に気づいて、豪理を止めようとしていた。豪理の話で「KANAEシステムに欠陥がある」というのは承知の上だと判明する(黒桂川は豪理は知らないと踏んでいた)。豪理は技術が進歩すれば、その欠陥も克服できると自分に言い聞かせているようだった。
3.再びの悲劇とKANAEシステム完成
KANAEシステムを推し進める豪理と黒桂川だったが、まだこのときには理性というか多少ブレーキが存在していた。
しかし、アスミの死によって、その倫理観のブレーキも失ってしまい、アスミの脳を使ってKANAEシステムを完成させるという判断に踏み切る。
結果として、アスミの脳では判断しきれない状況が発生したときにシュウタを筆頭とするRGBに助けを求めるという事象が発生することとなる。
家族の2度の死別によって、KANAEシステムが完成するという悲しい過去が翠堂豪理にはあった。彼には是が非でも犯罪や事故のない世界を作るという意志が存在している。
逆にゼロスは、KANAEシステムの根本的な欠陥を知っているので豪理を止めたいと思っている。
『東京24区』9話の感想・考察
筑紫渉は過去に「ヒーローを目指して」おり、境遇がシュウタに似ていることがわかった。しかし、筑紫は過去に香苗を守れなかったという境遇があり、そこでヒーロー活動をやめてガイケイに就職している。シュウタが筑紫と違って、ずっとヒーローを名乗れるのか?というのも見どころの1つとなった。
ゼロスのアーティストとしての才能は、失語症による副作用であったというのは驚きの事実だ。元々、技術者だったという話にしっくりきていなかったのだが、事故によって大きく道を変えたというのが理由であった。
RGBなど、子どもたちを除く、大人は過去に関係があり顔見知りであるというのが、今回の過去回想で明かされた。ゼロスがランに協力したり、筑紫がシュウタをかまったりするのはそういう背景があるからだとわかる。
\『東京24区』を見逃した人はこちら↓ /
↑無料お試し2週間あり:公式サイトを見る↑