『トモダチゲーム』1話の見どころ・ネタバレ
1.拉致される主人公たち
この作品の主人公・片切友一は高校生でありながら一人暮らしをしており、しかも生活費を稼ぐためにバイトや内職をしている貧乏学生である。
だが、友一には気の知れた友人たちがおり、日々、楽しい生活を送っていた。そんなある日、クラスで集めた修学旅行費200万円が盗まれるという事件が発生する。犯人は名乗り出ず、クラスの中で誰が犯人かという噂が広まるようになってしまった。
犯人が見つからずモヤモヤした日常を送る友一の元に、学校の校門に来て欲しいという手紙が届く。校門前には友一の友人たちも集まっていた。何か違和感を感じた友一たちに、謎の大人たちが襲いかかり、拉致されてしまうのであった。
突如、拉致監禁されてデスゲームをやらされる作品というと「バトル・ロワイアル」を思い出すが、この作品は友人同士を集めて借金の擦り付けあいをさせるというのが目的らしい。
これだけ大規模な犯罪を行っているのだから、国に匹敵する後ろ盾がある組織なのだと予想はできる。
2.トモダチゲーム
謎の白い部屋に監禁された友一とその友人たち。そこにアニメキャラクターのマナブくんが現れて、借金2000万円を返すためのトモダチゲームをやるか、やらないかの選択を迫られる。
© 山口ミコト・佐藤友生・講談社/「トモダチゲーム」製作委員会:トモダチゲームに参加するかしないかを問うマナブくん
2000万円の借金に身に覚えがない友一は「自分以外の友人の誰か」が借金をしており、しかもこのトモダチゲームの参加費である200万円を修学旅行費を盗んで調達したのだと考える。
友人たちのことが信じられなくなっていく友一だったが、他の友人たちは誰かの借金2000万円返済のために一丸となって頑張るという流れになっており、友一も「お金より友人が大切だ」と言い切ってトモダチゲームへの参加を決める。
友一の過去回想から何かしらの暗い過去があると予想ができる。父親かは不明だが「お金が一番大切だ」と子どもの頃の友一に教える男性、そして母親だと思われる入院中の女性の映像が流れた。友一が今、一人暮らしなのは、もう両親が亡くなっているのだと感じられる。
借金2000万円が誰が背負っているのか、という犯人探しはしないと開口一番宣言した沢良宜志法は怪しさが残る。あの言葉によって、トモダチゲームに参加する流れが確定した気がするので、友人の中では一番怪しい(事態を想定していたのか、手慣れた感じの意見の誘導であった)。
3.コックリさんゲーム
一番最初のゲームは「コックリさんゲーム」で、「はい、いいえ」の二択の簡単な問題を全員の意見を合わせて答えるというもの。しかし、声を出すことは禁止されており、しかも少数派の意見の方に答えが誘導されるというシステムが働いている。
5回問題が出されて、1回でも正解すればゲームクリアとなって借金200万が返済される。一見、簡単そうだが、言葉を発せず全員の意見を一致させる必要があり、かつ運営からの妨害行為もあるので、なんと4回連続で不正解となってしまう。
このままでは心木ゆとりに全ての借金が覆いかぶさることになると感じた友一は、5問目の問題で禁止されている「言葉を発する」という行為にでるのであった。
3回目まではそれぞれが自分の借金を半分にするためにわざと間違えたというのはわかるのだが、4回目は友一自身が問題を出し、友一は正解しようとしていたのに、結局、不正解を選ぶよう誘導されてしまった。つまり、不正解を選び続けている人物がいるて、それは心木ゆとりをハメようとしているということなのだろうか?
運営側は5問目までいったら誰もクリアできていないと言っていたが、友一は罰則覚悟の禁止行為でその実績を覆そうとしているようだ。誰かが不正解に入れようとしているのなら、友一も「俺は不正解に入れるぞ」と牽制することで「正解側が少数」になって、結果、正解できるという駆け引きに持ち込もうとしているのだろうか?
『トモダチゲーム』1話の感想・考察
一定の環境に閉じ込められて、駆け引きのあるゲームを戦わせるというのはジャンルの1つとして確立されている(特に賭け事をテーマにした作品に多く見られる)。
この作品は特に「友達」にスポットを当てたもののようで、作中のマナブくんが言っていたように「いかに友達を信じられるか」にかかっているのだろう。
しかし、運営側はいかに裏切らせるかという罠を張り巡らさせているので、「誰がどう裏切っているか」を推理するようなゲーム性になっている。おそらく主人公の片切友一はその洞察力に長けていて、このゲームを乗り切るだけの資質を持ち合わせているのだと予想できる。
友一を含めて、5人のキャラクターたちのバックボーンがわかっていないので、もしかしたら全員が何か後ろ暗い過去があるという可能性も考えられる(全員がお互いに隠し事をして裏切りあっている可能性)。
この作品は動画配信サービス「U-NEXT」を使って視聴し、感想を書いています。