※本記事は『片田舎のおっさん、剣聖になる』アニメ第4話のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
TVアニメ『片田舎のおっさん、剣聖になる』第4話では、特別討伐指定個体ゼノ・グレイブルとの死闘を経て、スレナの成長が改めて描かれました。
また、鍛冶屋バルデルとの再会や、謎めいた少女ミュイとの出会いもあり、物語に新たな動きが生まれています。
この記事では、第4話の見どころを4つのポイントに分けて振り返りながら、私なりの感想を綴っていきます。
※筆者は原作未読です
※以下で使用される台詞、画像の引用元は「©佐賀崎しげる・鍋島テツヒロ/SQUARE ENIX・「片田舎のおっさん、剣聖になる」製作委員会」である。長いので「©佐賀崎しげる・鍋島テツヒロ」と短くしています。
見どころ1:ゼノ・グレイブルとの死闘、スレナとの共闘
ポルタの救出をめぐって、ベリルとスレナの間には小さなすれ違いが起きました。
ベリルは「スレナの方が強い」と考えてスレナに戦闘を任せ、自分が救助に回ろうとしました。一方、スレナは「先生の方が強い」と信じ、ベリルに戦闘を任せる判断をしてしまいます。
このズレは、互いへの信頼と敬意ゆえのものだったと感じました。
ゼノ・グレイブルの戦闘シーンでは、強烈なインパクトがありました。
特に印象的だったのは、以下の二点です。
- 炎を吐くことで距離を詰めさせない攻撃
- 地面をマグマのように変化させ、近寄らせない
地面をマグマに変える魔法を発動するゼノ・グレイブル
©佐賀崎しげる・鍋島テツヒロ

ルーシー戦のときもそうでしたが、魔法持ちの相手に近づくのは本当に難しいですね…
さらに、剣士としてのベリルにも限界が見えたのが興味深かったです。
いくら腕が立っても、「体が硬すぎる」モンスターには剣が通らないという事実。ファンタジー世界ならではの剣士の限界が感じられました。
スレナがゼノ・グレイブルの首を跳ねる瞬間は、成長の証だったと思います。
もちろん、ベリルが左目を潰して追い詰めたからこそ、スレナは上を取ることができました。しかし、スレナ自身が持つ高性能な武器と、確かな技量がなければあの一撃には至れなかったでしょう。
見どころ2:鍛冶屋バルデルとの再会と、新たな武器選び
ベリルと鍛冶屋バルデルの再会シーンは、意外なサプライズでした。
元弟子のバルデルと再会するベリル
©佐賀崎しげる・鍋島テツヒロ

これまで色んなタイプの弟子が登場しましたが、まさか「年上の弟子」がいたとは…。
しかも、剣士を目指すわけではなく、「より良い鍛冶屋になるため」の修行だったというのが面白かったです。
こうしてまた、剣士以外の道を歩む弟子が加わり、仲間が増えました。
クルニが新しい武器を選ぶ場面も、納得感のある展開でした。
ショートソードでは軽すぎると見抜き、ツヴァイヘンダーを勧めるベリルたち。
この判断は、クルニが小柄ながら驚くほどの膂力を持っていることを踏まえたものだったのでしょう。
さらに、
- アリューシアは「ロングソード」
- スレナは「双剣」
と、弟子たちそれぞれに違う武器スタイルを持たせる工夫も感じました。

弟子たちの得意武器が異なることで、それぞれに個性が生まれ、物語にも厚みが増していきそうです。
そして、スレナがゼノ・グレイブルの素材でベリルのために剣を作ろうとする姿には、自然と納得できるものがありました。

スレナは先生により強い武器を使って欲しいのでしょう
RPGでもよくある「強敵の素材で強い武器を作る」という王道展開を踏まえつつ、ベリル自身の剣がやや平凡なものだったことを考えると、これは大きな戦力強化にもなりそうです。
また、バルデルの存在によって、単に年下の弟子ばかりではない、「ベリルに進言できる弟子」も登場したことが、今後の関係性にどう影響するか楽しみです。
見どころ3:ミュイとの出会い、首飾りに隠された伏線
宿へ帰る途中、ベリルは暗いローブをまとった少女、ミュイと遭遇します。
彼女は何の前触れもなく、ベリルにスリを仕掛けてきました。この唐突な出会いは、何か新たなイベントが始まる前触れのように感じられました。
スリをしてきた相手の手首を掴むベリル
©佐賀崎しげる・鍋島テツヒロ
スリに失敗したミュイは、魔法を使って逃走します。
この描写から、以下のことが読み取れました。
- ミュイは魔法を使えるほどの素質を持っている
- 魔術師学院の関係者ではなさそう(スリをしているため)
ベリルは落ちていた首飾りを拾います。
ミュイがそれを失くして動揺していたことから、大切なものであることがうかがえます。

この首飾りが後の事件の火種になりそうです
さらに、ミュイが盗賊たちに脅されてスリをしている背景も示されました。脅されているというより、「稼ぐ必要がある」という重い事情があるようです。
ただのスリでは終わらない、静かな火種を拾ってしまったような出会いでした。
まとめ
第4話では、ゼノ・グレイブルとの死闘を通じてスレナの成長が描かれ、新たな弟子たちや旧知の鍛冶屋バルデルとの再会も物語に厚みを加えていました。
一方、ミュイという存在が登場したことで、これまでの弟子たちとはまた違った形の”縁”が動き始めた印象も受けました。
- スレナは確かな力を持った戦友へと成長し、ベリルと肩を並べる存在になった
- クルニには新たな武器が与えられ、今後の活躍に期待が持てる
- ミュイとの出会いは、これまでとは異なる新たな問題が、立ち上がり始めた。
小さな出会いが、思いも寄らない波紋を呼ぶこともある。そんな予感を抱かせる第4話でした。