※本記事には『ゴッドオブブラックフィールド』第153話のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
日本国内での襲撃事件を経て、恭弥たちは新たな局面へと進みます。
第153話では、前話の激闘の余韻を受けて、それぞれの登場人物たちが次なる一手を静かに打ち始める姿が描かれました。
今回は、そんな第153話の注目ポイントを3つに分けて振り返っていきます。
見どころ1:神代の決意と「足を洗う」前言撤回
神代が発した「前に足を洗うって言ったが…前言撤回だ!」という一言には、あまりにも重い覚悟がにじんでいました。
部下たちの仇を討つまで足は洗えないと、引退を撤回する神代光輝
©Kakao piccoma Corp.
暴力の世界から抜けると決めた男が、部下の命を奪われたその痛みだけで、再び修羅の道へと舞い戻る。この変化は、一時の感情だけではなく、神代という人間の芯を浮かび上がらせる出来事でした。
- 神代は「敵の仇を討つまでやめられねぇ」と言い切る
- 恭弥に「黒幕がわかったら教えてくれ」と頼む姿は、自ら戦いに身を投じる前触れ
「今回の黒幕が誰かわかったら教えてくれ」――この台詞の裏には、単なる情報共有ではなく、「一緒に倒しに行こうぜ」という覚悟が込められているように思えました。

神代が暴走して死んでしまいそうな怖さがある
見どころ2:嘘が下手な恭弥とダエルの絆
焼肉屋での恭弥とダエルのやり取りは、言葉少なながらも深い信頼関係が感じられる場面でした。
恭弥が「ミシェルと付き合おうか悩んでる」と口にした際、その不自然な嘘の下手さが際立っていました。なので、すぐにダエルに気づかれてしまう始末。
実際、恭弥の性格は本音をズバズバ言うタイプなので、嘘をつくのは下手なのだろう。
それに対し、ダエルは「もうこれ以上は聞かない」と一歩引く姿勢を見せました。
この対応からは、恭弥が自分の元から離れてしまうことへの不安や、過去の約束に対する信頼が感じられました。
ダエルにとって、恭弥がどこか遠くへ行ってしまうことが最大の懸念であり、それ以外のことには深く踏み込まないという思いやりと信頼が出ていました。

あの場面、言葉は少なかったけれど、二人の間に流れる絆を感じました。
見どころ3:ラノックとの密談――モンゴル作戦に向けた一手
恭弥はラノックに電話を入れて緊急の相談をします。
相談内容は黒川が実行する予定の「北朝鮮の特殊部隊を相手取る先制攻撃」についてでした。
- 作戦は「モンゴルに潜伏中の特殊部隊を殲滅する」という危険な計画
- 黒川が指揮する部隊は「存在を抹消された者たち」で構成されている
- 成功率や撤退計画すら曖昧な、玉砕覚悟の作戦
こうした背景があるからこそ、ラノックの「本当にそこまでしないといけないのかい?」という問いかけには、理性と情の両方からの葛藤がにじんでいました。
彼はユニコーンプロジェクトにとって恭弥がいかに重要か理解している一方で、あまりにも多くの命が失われている現実も無視できなかったのでしょう。

そんな中で、恭弥の「このまま放っておくわけにはいきません」という一言が印象的でした。
彼の中ではすでに戦う覚悟が決まっていて、これ以上、誰かが「無駄に死ぬ」事態を放置することへの強い拒絶反応が表れていたように感じました。

西恭弥は仲間が無駄死にすることへの拒絶感が人一倍強いです。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:153話
第153話は、大きな戦闘があった前話とは対照的に、登場人物たちの内面に迫る静かな一話となっていました。
- 神代の前言撤回に込められた怒りと覚悟
- 恭弥とダエルの駆け引きに垣間見える信頼
- ラノックとの密談が示す、次なる戦いの火種
戦いの火は一度収まったかに見えましたが、その裏で確実に次の戦いの準備が始まっている。そんな空気感が全体に漂う、重みのある回でした。
- 次回記事:154話:ラノックの支援の限界と恭弥の覚悟
- 前回記事:151話、152話:黒川の決死の覚悟
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