※この記事には『ゴッド・オブ・ブラックフィールド』第197話の内容が含まれています。まだ読んでいない人は気をつけてください。
前回の196話では、ユニコーン事業の会議がいったん終わり、晩餐会には日本の総理大臣が登場しました。恭弥は、その場でも注目される立場になり、ますます大きな役割を持つようになります。
そして197話では、会議が終わった次の日の朝が描かれます。今回の話では、大人たちの事情に巻きこまれていく恭弥の姿がポイントです。
「見た目を大事にしたい」という総理側の思惑や、新しく出てきた人物・煉谷隊長(ねりやたいちょう)との出会いにも注目したいところです。
話の表面は静かですが、その裏では少しずつ何かが動き出しているように感じました。
見どころ1:総理のためにお願い? 恭弥が頼まれた「大人の事情」
発表会の1日目が終わり、恭弥たちはホテルの部屋でアイスコーヒーを飲みながら休んでいました。そのタイミングで、黒川があるお願いをしてきます。
黒川『全世界に生中継されるのに総理が客席で拍手をしているだけというのは……なんというか……格好がつかないじゃないですか?』
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要するに、主役はフランスのラノック大使だけれど、日本の総理大臣も「それっぽく目立ってほしい」ということです。
発表自体はラノックがするのに「総理が見映えよく見えるようにしてくれ」という話は、正直、ちょっと無理があるようにも思えます。
でも、黒川は自分からは言えないため、ラノックと信頼関係のある恭弥にお願いを回してきました。
このあたりに、日本の官僚っぽい「やんわりとした圧力」が見え隠れしています。
恭弥(結局は全て欲じゃないか…?)
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このときの恭弥の考えが、心に残ります。
彼は、ただ人に頼まれたことをこなすだけではなく、その裏にある「なぜ頼まれるのか」「誰のための話なのか」を、いつもちゃんと考えています。

そして「体裁」とか「見た目のメンツ」だけを優先する大人たちの本音に、あきれている様子が読み取れます。
それでも、恭弥は黒川に対して冷たく突き放したりはしませんでした。
恭弥「明日一度話してみますが期待はしないでくださいね」
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この返事には、恭弥の「ほどよい距離のとり方」が出ています。

押しつけられても流されず、でも相手を無視するわけでもない。頼まれごとには応じつつ、自分の考えは守っている感じがします。
こうした姿勢から、戦場とはちがう「政治のやりとり」にも恭弥が慣れてきているのがわかります。「正しいこと」だけでは動かない大人の世界。そこに、恭弥なりのやり方で対応しているように感じました。
見どころ2:新キャラ・煉谷登場! 「モンゴル作戦」にもつながる?
次の日の朝、恭弥とダエルが朝の準備をしていると、部屋に来客がありました。
黒川の後ろには、少し年上の男の人が立っています。名前は、煉谷万寿郎(ねりや まんじゅろう)。総理官邸の警備隊の隊長です。
煉谷『お会いできて光栄です。よろしければこちらで朝食をご一緒しても?』
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煉谷は、初対面なのにとても丁寧にあいさつをしてくれました。軍や警備の世界では、上下関係や礼儀がとても大事です。その中でも、恭弥への敬意を感じさせる言葉でした。
煉谷『あとそれからモンゴル作戦の話もお聞きしました。その件で言っておきたいことがあります』
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煉谷は、以前に行われた「モンゴル作戦」のことを知っていて、そのことで話があると言います。

この一言で、次にどんな話が出てくるのか、とても気になりますね。煉谷はただの警備隊の人ではなく、物語の大事なカギを握る人物かもしれません。
まとめ:ゴッドオブブラックフィールド:第197話
今回の話で、黒川は恭弥に「ラノック大使に総理のことを立てるように話してほしい」と頼みました。これは単なるお願いではなく、「だれが目立つか」というかけ引きにも思えます。
また、新しく出てきた煉谷隊長は「モンゴル作戦」を知っている人物です。これからの警備や判断にも、大きく関わってくるかもしれません。
政治の世界や、作戦の過去が少しずつつながってきた今回。次にどこで事件が起こるのか、読者としてもしっかり見ていきたいですね。
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