※本記事は『LAZARUS ラザロ』アニメ第1話のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
2025年4月放送開始のオリジナルアニメ『LAZARUS ラザロ』。
舞台は近未来の地球。世界を救ったとされる万能鎮痛剤「ハプナ」が、実は「死を招く薬」だった、という衝撃的な形で幕を開けます。
この記事では、第1話のストーリーを振り返りながら、筆者が特に印象に残ったシーンを3つの視点で考察します。
見どころ1:天才科学者スキナー博士の“帰還”と衝撃の告白
「世界を救う薬」とまで讃えられた万能鎮痛剤・ハプナ。
副作用ゼロ・安価・即効性ありという夢のような薬だったが、その真の目的が明かされた瞬間、物語は一気に動き出す。
- ハプナの設定は「BANANA FISH」のバナナフィッシュを思わせる
どちらも「夢のようなドラッグ」が物語の軸にあるという共通点を感じた - 副作用なしという前提から一転、3年後に“死に至る”薬であることが発覚
- 世界中の人々がすでに服用しており、30日後には最初の死者が出るというタイムリミットも設定された
3年ぶりに現れたスキナー博士は万能鎮痛剤「ハプナ」は服用から3年後に突然変異し、人間を死に至らしめると告白する。ワクチンはスキナー博士しか持っていない。
©2024 The Cartoon Network, Inc.

世紀の天才が人類の敵に回るというのは絶望感がある
また、博士が動画で語った「私は ただの7番目のラッパ吹きにすぎない」というセリフも印象深い。
この「七番目のラッパ」とは、新約聖書『ヨハネの黙示録』における「世界の終末を告げる天使」の一人のこと。
つまりスキナー博士は、自らを「人類に裁きを下す存在」ではなく、その警告を伝える存在にすぎないと位置付けているのだ。
キャラクターたちのリアクションも見逃せなかった。
- アクセルは脱獄の方にばかり気を取られていて、危機感ゼロ
- ダグだけはどこか冷静で、スキナーの発言を事前に知っていたようだ
- リーランドの「学生なんてやってる場合じゃない」という行動が象徴的
スキナー博士は人類の裁き手ではなく、審判を告げる「預言者」の役割。
その言葉の意味と彼の本当の目的に、今後さらに注目が集まりそうだ。
見どころ2:刑務所からの脱獄劇!アクセルの超人パルクールが炸裂
第1話の中盤から一気にギアが入る、アクセルの脱獄アクションシーンで彼の身体能力がどれだけ高いか披露される。
拳銃を奪ってからの行動、看守たちとの駆け引き、通気口からの逃走まで、そのアドリブと計画性の高さがうかがえる。
看守の追跡を華麗に避けてくアクセル
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- アクセルの魅力は身体能力だけでなく、とっさの判断力にもある
- 看守を追跡をかわしつつ、逃亡ルートに到着するアドリブ力
- 刑務所内の構造を利用したパルクール術が「自由を求める獣」のよう
その一方で、逃げるアクセルを追う「ラザロ」のメンバーたちの連携プレーも注目に値する。
- ダグ、クリスティン、リーランドはすでに「チーム」として完成されていた
- エレイナの情報支援を受け、アクセルを確実に包囲網へと追い込んでいく
この一連の流れからも、「アクセル以外のメンバーはすでにラザロとして動いていた」ことが分かる。
つまり、アクセルの加入はこの時点で「最後のピース」だった。

アクセルの凄さを表現しつつも、それを捕まえるラザロの方がやっぱり一枚上手というのがわかるシーン
見どころ3:終末に集う仲間たち…それぞれの出会いと背景描写
脱獄劇のあと、アクセルが目覚めたのはボロボロの廃墟。
だがそこには、すでに複数の個性的な仲間たちが集まっていた。
捕らえられて廃墟に連れてこられたアクセルは不機嫌そうな表情を見せる
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- クリスティンは明るい性格でアクセルと波長が合いそうな姉御肌
- リーランドは「学校に行く意味を見いだせなくなった」今どきの若者代表
- エレイナは引っ込み思案で、他人との距離感を測りかねている様子
一方で、ダグは冷静沈着な判断力からも、事実上のサブリーダーとして描かれていた
考察:ラザロという名に込められた意味とは?
「ラザロ」というチーム名は、新約聖書に登場する「イエスによって死から甦るラザロ」から取られている可能性が高い。
それを踏まえると、以下のような意味が込められているのではなかろうか?
- ハプナによって「死に向かっている人類」を蘇らせるためのチーム
- 人類にもう一度、救済のチャンスを与える存在
また、ハーシュのスキナー博士に対する感情にも注目すべき点がある。
単なる指名手配犯として追っているわけではなく、「過去に何らかの関係性があったような思い入れ」が感じられた。

この段階では明かされていないけど、ハーシュとスキナーの間には過去がありそう…
まとめ:この先の“カウントダウン”から目が離せない
第1話は、衝撃の導入とともに始まる終末SFアクションとして申し分ないスタートだった。
スキナー博士の告白、自由を愛する主人公アクセルの脱獄劇、そして集結する謎のチーム「ラザロ」
あらゆる要素がスピーディーに展開され、第1話として素晴らしい出だしだった。
- 「万能薬ハプナ」は人類を死に追いやる罠だった
- アクセルの脱獄シーンでわかるとてつもない身体能力と技術
- 「ラザロ」に集う個性豊かなキャラたち
- 「30日後に人類が滅ぶ」というタイムリミット設定

オリジナルアニメということで、しっかりタイムリミットを設けて「アニメ内で完結させるんだぞ」という意志を感じる。
これで「ラストは劇場版で!」とかなったら笑ってしまうがw